中古車・廃車の買い取りは
廃車本舗へ!無料買取査定実施中!
車の修理
エンジンの載せ替えはいくら?仕組みや車検の可否、注意点を徹底解説
エンジンの載せ替えはいくら?仕組みや車検の可否、注意点を徹底解説
エンジン自動車の心臓部であるエンジンは超精密な工業製品なので、エンジンがダメージを受けるとその修理には非常に高額な費用が必要になります。
  • 「愛車のエンジンオイルの交換を怠りエンジン内部にダメージを与えてしまい、最終的にはエンジンがオーバーヒートしてしまい白煙を上げた」
  • 「なぜかエンジンオイルの減りが非常に早く、頻繁にエンジンオイルを継ぎ足さなくてはいけない」
 意外とこういうエンジントラブルを経験された方は多いのではないでしょうか。   このようなエンジントラブルを持つ車両は、エンジンを載せ替える事によって根本的な修理が可能となり、再び走行が可能となります。   ただし、エンジン載せ替えは軽自動車でさえ30万~50万程度の費用が必要となる高額修理です。 本当にエンジンを載せ替えてまで乗り続ける事がベストなのか、費用対効果を考え思い切って乗り替えた方が賢明なのかその判断は難しいところですよね。 載せ替えか、乗り替えか、このベストな答えはその車の状態や状況によって決める事が大事です。 今回はそんなエンジンダメージを負った車両のベストな対応について考えていきたいと思います。  

エンジンの載せ替えとは、古いエンジンを新しいエンジンに入れ替えること

工業製品である自動車の故障修理は、故障しているパーツを新しいパーツに取り換える事によって行われます。 もちろんエンジンも自動車のパーツの大事な一つ。これが故障すると、エンジンを載せ替えて修理する事になります。  

エンジンの載せ替えにかかる期間は2〜3週間

エンジン載せ替えは取り外しパーツが多岐にわたる為、豊富な経験を有したメカニックでさえ2~3週間程度の作業期間が必要になります。 自動車のエンジンルームを開けると一目瞭然ですが、エンジン周りには非常に多くのパーツが所狭しと配置され、更に多くの配線やホースがエンジンに直接繋がっている事が分かります。   これは、エンジンが回転によってタイヤのみならず、発電機やポンプ等の補器類も一緒に回転させており、更にセンサーやマイコン等の配線が取り付けられている為なんです。   エンジンを取り外す為には、まずこういったエンジンと直接繋がっているベルトやホース、配線を一つ一つ取り外し、更にエンジン本体を取り出すために邪魔になるパーツを手作業で取り外す事になります。   エンジンを取り付ける為には取り外し作業と逆の事を行いますので、これだけでも途方もない作業量だという事が分かります。    

エンジンの載せ替えた車は車検が通らない可能性がある

エンジンの載せ替えを行った車両は、次のように車検に通る車体とそのままでは車検に通らない車体に分けられます。
  • 元々搭載されているエンジンと同じエンジンを載せ替えた車体は車検に通る
  • 元々搭載されていたエンジンと違う形式のエンジンを載せ替えた車体は車検に通らない
では具体的に車検が通る場合と通らない場合の違いを見ていきましょう。  

同じ型のエンジンを載せ替えた場合は車検が通る

自動車のエンジンには、エンジン毎に型式が存在します。車検証には「原動機の型式」として記載されています。 実はこの原動機の型式はエンジン一つ一つに刻印されており、自動車検査受験時の確認事項になっています。   この為、エンジン載せ替えを行った車両でも、全く同じエンジン型式のエンジンを載せ替えた車両は問題なく車検が通ります。  

既存のエンジンと違う型式のエンジンを載せ替えると車検に通らない

修理の為にエンジンを載せ替えるのではなく、パワーアップを目的に別の型式のエンジンを載せ替えて改造を行った場合、そのままでは車検に通りません。 この場合は、最寄りの陸運局に「構造変更申請」を行い、車検証に記載されているエンジン型式を実際に搭載した新しいエンジンの型式に書き換える必要があります。   「構造変更申請」には、載せ替えたエンジンのパワーをタイヤに伝えるドライブシャフトやプロペラシャフトの強度が十分かどうか、「動力伝達装置の強度検討書」が必要になり、車検通過にはかなりハードルが上がります。 カーショップの中でもチューニングや改造を得意としているショップであれば、エンジン載せ替え後の構造変更まで対応してもらえます。 別形式のエンジンを載せ替える場合は、事前に構造変更が可能かどうかしっかりとショップに確認しておきましょう。  

エンジンの載せ替えに30万円以上かかる

    エンジン載せ替えは非常に高額な修理です。軽自動車でさえエンジン載せ替えには30万円程度の修理費用となります。 もちろん排気量の大きな普通車は30万円以上の費用となり、更に輸入車であれば100万円を超える修理費用となる場合も多々あります。 ではなぜエンジン載せ替えはこれ程までに高額な修理費用になるのでしょうか?   これには大きく次のような2つの理由があります。
  • エンジン本体が高額だから
  • エンジン載せ替えの作業工賃が高額になるから
これについて具体的に解説したいと思います。  

エンジン本体が高額である

軽自動車の新品エンジンの本体価格は約20万円程度、普通車のエンジンでは30万円以上するものが一般的です。 なぜならエンジンは極めて精密で精度の高い1万点を超す部品の集合体であり、工業技術の結晶と言える自動車の基幹部品だからです。 だからエンジン本体は非常に高額になります。 また各自動車メーカーにとって新規のエンジン開発は常に至上命題であり、多額の開発費用が注ぎ込まれています。 このため、エンジン本体の開発にかかるコストは非常に大きく、それに比例して本体価格も高額になります。

作業工賃が高額である

エンジン載せ替えにはエンジンと繋がる多くの補器類やホース・配線、更にエンジン周辺のパーツの取り外しが必要となります。 もちろんこれを手作業で一つ一つ行う必要がありますので、経験豊富なメカニックでさえ一定の作業時間が必要になります。   車体により若干の違いはありますが、軽自動車のエンジン載せ替えで約8時間、普通車のエンジン載せ替えで約15時間の作業時間が必要とされます。   これにより、作業工賃は軽自動車で約7~8万円程度、普通車では約15万円前後必要になります。  

リビルト品・中古品のエンジンを載せ替えれば費用を抑えられる

新品エンジンを使わずに、本体価格が新品よりも安いリビルト品や中古品を使うことにより、エンジン載せ替え費用をかなり抑える事が出来ます。   リビルト品とは、中古のエンジンを一旦分解清掃し、劣化した部品を新品に取り換えて再度組み立てられた商品です。 新品のエンジン価格に比べて6割~7割程度の販売価格になっており、更に保証期間も設定されています。   中古品は廃車になった自動車から取り外されたエンジンです。走行距離等によりエンジンの品質にかなりバラつきがあり、基本的に保証はありません。 ただ、新品、リビルト品に比べ販売価格は非常に安価に設定されており、軽自動車、普通車共に5万円~10万円程度で販売されています。   エンジン載せ替えの作業工賃は変わりませんが、リビルト品や中古品はエンジン代を削減できるので、修理費用の目安としては次のようになります。
新品エンジン載せ替え リビルトエンジン載せ替え 中古エンジン載せ替え
普通車(エンジン本体+作業工賃) 45万円~ 35万円~ 25万円~
軽自動車(エンジン本体+作業工賃) ~30万円 ~20万円 ~15万円
  古い車やクラシックカーだと中古のエンジンしかない、もしくは同型のエンジンがない場合もあります。車の価値が高ければ高いほど、たとえ中古品であってもエンジンの価格は高騰します。 ですので、上記で解説した金額よりも高騰する場合があるので注意してください。

エンジンの故障は載せ替えではなくオーバーホールで解決する場合もある

エンジンオーバーホールとは、壊れたエンジンを分解し、清掃を行い損傷しているパーツを新品パーツに交換し、再度組み立ててエンジンを再生させる方法です。   前述のリビルト品は、中古のエンジンのオーバーホールを完了させた商品だと言えます。 エンジン載せ替えとオーバーホールを行う場合の最大の違いは、今まで使っていたエンジンをそのまま使うかどうかです。   エンジン載せ替えは、既存エンジンを処分して新しいエンジンを搭載するのに対して、オーバーホールは既存のエンジンを再生復活させます。   オーバーホールを行うには一度エンジンを車両から取り外し、更にエンジンを分解して修理し、再度車両に取り付ける必要があります。   この為、エンジンオーバーホールには「エンジン載せ替え費用」+「エンジン分解修理費用」が必要となり、エンジン載せ替え費用に比べても更に高額な修理費用が必要になります。   一般的な乗用車で非常に高額な費用をかけてエンジンオーバーホールが行われる事は稀ですが、新品エンジンや中古エンジンすら販売されていないクラシックカーや旧車ではエンジンオーバーホールが行われる事があります。  

自動車のエンジンを載せ替えするときの4つの注意点

高額な費用が必要となるエンジン載せ替えですが、載せ替えには次の4つの注意点があります。  
  1. エンジン載せ替えは保険適用外のため全額実費
  2. 低年式車はエンジンを載せ替えても故障リスクが高い
  3. エンジンを載せ替えた車は中古車として買取出来ない場合がある。
  4. エンジン以外が故障しており、載せ替えても改善しない場合がある。
  ここではエンジン載せ替えにおける4つの注意点について詳しく解説していきます。  

エンジンの載せ替えは保険適用外のため全額実費

自動車事故や水害、いたずら等の外的要因によってエンジンが故障した場合、自動車保険の車両保険に加入していれば、エンジンの載せ替えにかかる費用は車両保険の保険金が支払われます。   しかし実際のエンジンの損傷のほとんどは、エンジン内部の部品やオイル等の経年劣化や消耗劣化に起因するものです。   こういった劣化によるダメージの場合は上記のように車両保険が適用されないので、エンジン載せ替えにかかる費用は全額実費負担になります。  

低年式車はエンジンを載せ替えても故障リスクが高い

年式の古くなった車両は、エンジン載せ替えを行って修理をしたとしても、その後の故障リスクが下がる訳ではありません。 年式が古くなり、エンジンに経年劣化によるダメージが蓄積されているという事は、もちろん他のパーツにも経年劣化によるダメージが蓄積されているという事になります。   つまり、いくら高額な修理費用をかけてエンジンを載せ替えたとしても、年式の古い車両はエンジン載せ替え後に、他のパーツが劣化順に故障していく可能性があります。 これを故障していく順にその都度修理をすると、結果的に極めて高額な修理費用になります。   また新品部品へ交換した事により、今まで馴染んでいた部品の動作が不調になり、エンジン載せ替えを原因に他のパーツの故障を誘引する事もあります。  

エンジンを載せ替えた車は中古車として買取できない場合がある

エンジンを載せ替えた車両でも、特にパワーアップを目的とした別型式のエンジンに載せ替えた車両は、改造車両となり幅広く販売が出来ない為、一般的には買取価格が下がります。   更にこういった改造車両の中でも、エンジン載せ替えの構造変更を行わずにそのままでは車検が通らない車両については中古車として買取価格がほとんどつきません。   反面、同型式のエンジンを載せ替えた車両は純正車両と遜色無く買取査定をしてもらう事が出来ます。  

エンジン以外が故障しており、載せ替えても改善しない場合がある

エンジン内部の故障はオイルの過剰消耗やオーバーヒート等、症状としては分かりやすいのですが、稀に全く別の原因でエンジントラブルを引き起こしている場合があります。   例えば、エンジンの正常な回転をコントロールしている車載コンピューター自体が故障していると、いくらエンジンを新しいものに載せ替えたとしてもまた同じ症状を引き起こしてしまいます。   こういった場合、エンジン載せ替え費用と更に予期せぬ他のパーツの修理費用が追加で必要になります。 もちろん、エンジンを載せ替えた後に他の箇所の修理費が必要になったとしても、エンジン載せ替え費用は免れるものではありません。   エンジン載せ替えには豊富な経験と知識が必要なので、信頼できるメカニックがいるカーディーラーやカーショップに依頼する事が必要です。  

エンジンの載せ替えを行うべき車の特徴

エンジンを載せ替えるか否か、これはその自動車の市場価値に照らし合わせて判断するのがベストです。   では具体的にその判断の基準を考えていきましょう。  

クラシックカーやビンテージカーは載せ替えがおすすめ

クラシックカービンテージカー、旧車と言われる20~30程度前の車両は、車両自体にプレミア価格が付いています。 こういった車両は市場価値も極めて高く、エンジンの載せ替えがおススメです。   もちろん、もはやエンジン自体が販売されていない事も多々ありますので、ある程度の費用をかけてエンジンオーバーホールを行う事にも価値があります。   また、逆に年式の新しい車両についてもエンジン載せ替えがおススメです。 年間走行距離が5万km以上になると、新車から数年でエンジン載せ替えを迫られる場合があります。 こういった年式の新しい車両は、比較的市場価値も高く、更にエンジンさえ載せ替えればまだまだ乗ることが出来ます。 更に良質で安価な中古エンジンが豊富に販売されている車種であれば、比較的エンジン載せ替えが割安となります。   特に軽自動車はエンジン載せ替え費用が普通車に比べると安価なので、新車登録から10年程度の車両であれば、エンジン載せ替えという選択肢も大いにあり得るでしょう。  

低年式車や過走行車、販売台数の多い車は乗り換えがおすすめ

年式の古い車両や走行距離の多い車両、また販売台数が多い車両は中古車市場での価値が低くなっていますので、エンジンを載せ替えるよりも次の車に乗り換えた方がお得です。 まずエンジン載せ替えを考えている車両と同じような条件の車両が、中古車市場ではどのくらいで販売されているのかを調べてみましょう。 販売価格がもしエンジン載せ替え費用と同程度かそれよりも低いならば、高額なエンジン載せ替え費用を払う程の費用対効果は見込めません。   なぜなら、高額な費用をかけてエンジン載せ替えを行ったとしても、その車両の買取価格が上昇する訳ではないからです。   また、年式の古い車両や過走行車は、エンジン載せ替え後の故障リスクも考慮しなければなりません。   このような事を踏まえると、やはり年式が古く多走行で市場価値の低い車両は、エンジン載せ替え費用を次の車両の購入費用に充てた方が良いでしょう。    

エンジンの載せ替えた後に必要になる書類

車検証に記載されているもともと搭載されていた同じ型式のエンジンを載せ替えた車両については、特に書類の手続きは不要です。 エンジン載せ替えを行った後もそのまま何の問題もなく普通に車検を受ける事が出来ますし、公道走行も問題なく出来ます。   ただ、車検証に記載されたエンジン型式と別のエンジンを載せ替えた場合は、最寄りの陸運局で構造変更の申請を行い許可を受ける必要があります。   構造変更申請には、以下の書類が必要です。
  1. 第1号様式「改造自動車届出書」
  2. 第2号様式「改造概要等説明書」
  3. 改造部分詳細図
  4. 動力伝達装置の強度検討書
  ご自身でエンジン載せ替えを行う方は非常に稀かもしれませんが、エンジン載せ替えと構造変更申請にはしっかりとしたノウハウが必要です。 もしエンジンパワーアップの為に別型式のエンジンへの載せ替えを検討している場合は、エンジンを載せ替えた実績があるカーショップに依頼しましょう。  

まとめ:エンジンの載せ替えはすべての車で行うべきではない

一度エンジン内部にダメージを受けると、完全な修理方法はエンジン載せ替えかエンジンオーバーホールの二者択一になります。 どちらも非常に高額な修理費用が必要になるため、修理をするのか乗り換えるのか判断は難しいところです。   旧車やビンテージカー・クラシックカー等は、車両自体にプレミア価格がついているので市場価値が非常に高く、エンジン載せ替えやエンジンオーバーホールがおススメです。   エンジン載せ替えやエンジンオーバーホールには豊富な経験と知識が必要なので、信頼できるカーショップに依頼しましょう。   ただ、年式が古く走行距離も多い車両は、市場価格も安くなっており更にエンジン以外の故障リスクも高まっていることから、エンジンを載せ替えて修理するよりもいっそのこと乗り換えた方が費用対効果は高くなる傾向にあります。   エンジンにダメージがある車両は、修理費用が非常に高額になる為、中古車市場では買取価格が全くつかない場合もあります。 もし、エンジンにダメージを受けた車両を処分する時は、廃車買取専門店がおススメです。   一般的な中古車買取店とは違い、廃車買取専門店は自動車を解体して中古パーツにしたり鉄スクラップにしたりして売却しているので、壊れている車であっても意外な高価で買い取ってもらえます。   廃車買取専門店の中でも「廃車本舗」は、自社解体工場を全国に3箇所も有し、余計な中間マージン無く高値で故障車を買い取っています。   エンジンが壊れて動かなくなった車両でも、もちろん高価買取、無料で引き取りにも来てもらえます。   もし、エンジンを載せ替えて修理をせずに乗り換える場合は、壊れてしまった車は廃車本舗に買取を依頼してみてはいかがでしょうか。 電話やメールで無料査定の申し込みが簡単に出来ます。