- プリウスのバッテリー交換費用を安くしたい
- プリウスのバッテリー交換が部品を購入すれば自分で交換できるの?
目次
プリウスバッテリーの寿命
プリウスには、バッテリーが2つあります。 ハイブリッド車であるプリウスとガソリン車との大きな違いの一つです。プリウスに搭載されている2つのバッテリーは以下になります。- 駆動用バッテリー
- 補機用バッテリー
プリウスの駆動用バッテリーの寿命
プリウスの駆動用バッテリーは、車を走らせるためのバッテリーで、寿命は15~20万kmとされています。 価格が高いぶん寿命は長いですが、トヨタは新車から5年間又は走行距離10万kmまでに寿命を迎えた駆動用バッテリーを無償で交換しています。 駆動用バッテリーは、ガソリン車に多い鉛蓄電池ではなく、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池を使用しています。ニッケル水素電池もリチウムイオン電池も高電圧で大容量なのに小型化できるのが特徴です。 一般的なバッテリーはDC12Vですが、プリウスの駆動用バッテリーはDC207Vにもなります。プリウスは、モデルチェンジでバッテリーの仕様も変更することがあり、DC207Vは4代目のプリウスです。プリウスの補機バッテリーの寿命
プリウスの補機用バッテリーの寿命は4~5年で、一般的なガソリン車のバッテリーよりはやや長めです。 補機用バッテリーの役割は2つあります。まず、ガソリン車のバッテリーと同じように、ライトやカーナビなどの電装品を作動させること。 そしてもう1つはハイブリッドシステムを起動させることです。 走行中、駆動用バッテリーから補機用バッテリーへ充電されます。駆動用バッテリーが切れそうになるとガソリンエンジンが作動して発電します。 ただ、バッテリーが2つあるからといって、どちらかのバッテリーが上がってしまうと走行できなくなってしまうので注意が必要です。 バッテリーが上がってしまうのはガソリン車と同じように、室内灯を点けっぱなしにしたり、エンジンを付けずに電力を利用できる「ACC状態」でカーナビやスマホの充電をし続けた場合のみです。プリウスバッテリーの交換時期・タイミングを紹介
プリウスバッテリーの交換時期は、車検の時期か走行距離が10万kmを超えた場合を目安とするのが一般的です。 ただ、運転環境によっては交換時期が早まることもあります。バッテリーが劣化すると起こる症状が現れたら、そのタイミングで早めのバッテリー交換を検討しなければなりません。 ここでは、プリウスバッテリー交換のタイミングについて紹介します。1.車検のタイミング
プリウスバッテリーの交換を車検のタイミングにという理由は、車検時に行われる点検で、プリウスバッテリーを交換しなければならないと判断されることが多いからです。 また、車検の回数などを考慮すれば、そろそろ交換時期が近いことは分かるはずですから、その時期に合わせて予算を組んで準備できるでしょう。 プリウスバッテリーの特に駆動用バッテリーは高額です。急な出費であわてるよりも車検のタイミングに合わせて準備をしておきたいものです。2.充電警告灯の点灯や点検メッセージの表示されたタイミング
プリウスは、バッテリーを交換するタイミングが近づくと、警告灯が点灯したり、点検メッセージが表示されたりします。以下に現れる症状をまとめました。- 充電警告灯が点灯する
- 点検するようメッセージが出る
- READYと表示されない
- 自動ドアロックやサイドミラーの動きが悪くなる
3.10万キロ走行を越えたタイミング
1年で1万キロ走行するとして、10万キロで10年経過していることになります。 HVバッテリーは経年とともに少しずつ劣化していきますが、それが顕著になりはじめるのが10万キロ走行を越えた頃なのです。 運転環境や使用条件がハードな場合は、さらに早まる可能性もあります。 実際には、15万キロ以上走行しても交換しなくていい場合もあります。特に、3代目以降のプリウスからはハイブリッドバッテリーの信頼性が格段に向上しています。10万キロ程度での走行距離でバッテリー交換が必要になるケースは少なくなっているようです。4.燃費が低下したタイミング
バッテリーが劣化してくると燃費が低下します。バッテリーが充電や放電を正常にできなくなっているからです。 劣化したプリウスのバッテリーは、バッテリーの消耗が早くなり、正しい容量まで充電されなくなります。 本来の性能が発揮されないので、EVモーターで走行できる距離や、モーターアシストの力が弱くなるのが燃費の低下を引き起こします。 携帯電話もバッテリーに不具合があると、なかなか充電されなかったり充電してもすぐになくなってしまったりするのと同じです。 普段から燃料を補給するときには燃費を確認しておきましょう。プリウスバッテリーの交換費用
プリウスの駆動用バッテリーの交換本体価格だけで12~14万円前後で、これに作業工賃がプラスされますから、17~18万円というのが相場です。 プリウス専用のバッテリーですから、他のものを転用するということもできません。そのために、駆動用のプリウスバッテリーは交換費用が高くなるのです。 補機用バッテリーの場合は駆動用よりは安価ですが、本体だけで3~4万円程度かかります。 ガソリン車の2万円前後に比べれば割高です。 こちらの作業工賃は数千円程度になりますので、本体価格費用のみとみていいでしょう。補機用バッテリーの寿命は4~5年で2~3年が寿命のガソリン車のバッテリーよりは長いです。プリウスバッテリーの交換方法
プリウスバッテリーを交換する方法は、以下の3つです。- ディーラーに依頼する
- カーショップに依頼する
- 部品だけ購入して自分で交換する
ディーラーに依頼する
まず、一番無難な交換方法は、トヨタのディーラーに依頼することです。 製品の納期やテクニカルの面で、トヨタのディーラーという安心感があります。交換後に万が一トラブルが起きた場合も、資格のあるサービスマンがきちんと対応してくれるはずです。 ディーラー以外の店舗やサービス工場に依頼したとしても、結局、トヨタの整備工場に運ばれて交換することが多いようです。ハイブリッド車は専用の整備機械がないと扱いが難しいとされています。 ただ、ディーラーに依頼すると価格が高くなりがちなので、心配な方は事前に見積をとっておくことをおすすめします。カーショップに依頼する
カーショップでのバッテリー交換も選択肢の一つです。 作業工賃がディーラーなどと比較すると格段に安いです。ただ、駆動用のバッテリーについては、製品価格に割安感を期待することはできません。 また、3~4万円程度で交換できる補機用バッテリーはカーショップで交換できますが、駆動用バッテリーの交換は対応できないところがほとんどです。 補機用バッテリーであれば、ネットで本体を購入してカーショップに持ち込んで交換を依頼するというのが一番安く済みそうですが、対応してくれるかどうか事前に確認しておく必要があるでしょう。部品だけ購入して自分で交換する
車について詳しい方であれば、補機用バッテリーのみ購入して、自分で交換するという選択肢もあります。 ただ、コンピューターのバックアップやスマートエントリーでの解錠については注意が必要です。 駆動用バッテリーについては、自分で交換することは不可能ではありませんがおすすめしません。 というのも、プリウスの駆動用バッテリーの交換には、感電しないための知識や資格はもちろん、専門的な教育や研修が必要です。安易に取り組むにはリスクが高すぎるため、駆動用バッテリーの交換はディーラーに依頼するのが安心です。 ネット上に、プリウスのバッテリー交換を自分でする方法という記事を見かけますが、ほぼ補機用バッテリーのことですので、気をつけてください。プリウスのバッテリー交換費用を安くする3つの方法
バッテリーは、車の他の消耗品に比べれば寿命が長いとはいえ、消耗品であることに変わりはありません。特に補機用バッテリーは定期的な交換が必要です。バッテリー交換を少しでも安くする方法がないか気になるところです。新車購入から5年以内、または10万キロ走行以内であればトヨタの保証を利用する
トヨタには、前述した通り、新車購入から5年以内、または10万キロ走行以内であれば無償でバッテリー交換ができるという保証サービスがあります。 トヨタのメーカー保証には、消耗品などを除くほとんどの部品を対象とする一般保証と、重要な機能を果たす部品についてより長い期間保証する特別保証とがあります。 プリウスバッテリーは、この特別保証に該当する部品です。 それぞれの保証期間は次のようになります。- 一般保証|3年または6万キロ走行時点のいずれか早い方
- 特別保証|5年または10万キロ走行時点のいずれか早い方