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目次
抹消登録とは、登録されている自動車の情報を消し去る事
抹消登録とは、陸運局や軽自動車検査協会に登録されている自動車の情報を消し去る事を言います。 前述の通り、自動車は陸運局や軽自動車検査協会に管理されています。 日本国内に存在する自動車は、普通車であれば陸運局、軽自動車であれば軽自動車検査協会に、その車の情報が登録されています。 登録されている情報は、その車の所有者や使用者、また排気量や大きさ等、事細かに定められています。 例えば新車を購入した時は「新車新規登録」を行い、中古車を購入した時は「中古車新規登録」を行うことによって、その自動車が登録される訳です。 また普通車であれ軽自動車であれ、自動車を登録するには自動車として国が定めた基準を満たしている必要があります。この基準を満たしているかどうかの検査に合格する事で、はじめて自動車の登録が完了します。この検査は「車検」と呼ばれています。 抹消登録は登録した車の情報を抹消することで、総じて「廃車」と呼ばれています。
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一時抹消登録は一時的に公道を走れない状態の自動車にする事
一時抹消登録は、発行されているこの車検証とナンバープレートを返納して、公道を走れない状態の自動車にする事を言います。 一時抹消登録は読んで字の如く、一時的に登録を抹消するだけなので、再度新規登録を行えば公道走行も可能となります。 自動車は一見するとナンバーが外れているだけの状態で、もちろん解体まではしなくてもいいのです。 一時的に車を利用しない場合には一時抹消登録は向いています。 一時抹消登録の方法や必要書類については、以下の記事で詳しく解説しています。 関連記事:廃車手続きを陸運局で行う方法|注意点や廃車を楽にする方法も解説一時抹消のメリット
一時抹消のメリットは以下になります。メリット
・自動車税の課税対象から外れる
・自賠責保険の還付金が受け取れる
・再登録可能
自動車税の課税対象から外れる
軽自動車であれ普通自動車であれ、自動車を「所有」していると毎年自動車税が課税されます。一時抹消登録を行うことにより、公道の走行ができなくなりますので、自動車税の課税対象から外す事ができます。 自動車税は4月1日から翌年3月31日迄の期間に課税されています。年度の途中で一時抹消登録を行えば、3月までの納付済みの自動車税の月割での還付を受ける事ができます。 月割なので、3月中に抹消登録を行った場合は還付金はありません。また自動車税の還付が行われるのは普通車のみで、軽自動車の自動車税の還付は行われません。自賠責保険の還付金が受け取れる
日本国内で公道を走行する為には、強制加入保険である自賠責保険に加入する必要があります。つまり次回の車検期日までは、確実に自賠責保険に加入している状態で、自賠責保険料は保険加入時に一括払いとなっています。 一時抹消登録を行うと、公道走行ができなくなりますので、必然的に自賠責保険も不要となります。 車検期間が残っている自動車を一時抹消登録する事により、自賠責保険の解約を行う事ができます。自賠責保険を解約すれば、支払い済みの保険料を月割で還付してもらう事ができます。再登録可能
一時抹消登録は一時的に登録を抹消するだけで、自動車の解体を行いませんので、自動車として再登録が可能です。 再登録ができない永久抹消登録との大きな違いがここにあります。一時抹消のデメリット
一時抹消のデメリットは以下になります。デメリット
・自動車を保管する敷地が必要
・自動車重量税は還付されない
自動車を保管する敷地が必要
一時抹消登録は、基本的には再登録する事が前提の制度ですので、解体屋さんに持って行かない限りは自動車の解体は行われません。 自動車自体は一見するとナンバーが外れているだけの状態です。 自動車は公道を走れませんが、自動車を保管しておく敷地が必要となります。自動車重量税は還付されない
車検の残っている車を廃車した場合、重量税の一部が返ってくる還付金制度があります。 しかしこれは解体を伴う永久抹消を行った場合のみです。 一時抹消登録は自動車の解体を行いませんので、車検時に納付済みの自動車重量税は還付されません。 一時抹消登録は再登録が前提ですので、自動車自体にまだ価値があり、再度登録して公道を走行する可能性がある時や税金対策などの為にこの申請をします。 このような理由から、例えば中古車販売店に展示されている自動車の多くは一時抹消登録がなされていますので、一時抹消登録された自動車のイメージがつかみやすいのではないでしょうか。 自動車は所有しているだけで自動車税が課税されますので、自動車税の課税対象から除外できるだけでも自動車販売店にはメリットがあります。 販売した自動車は、整備をして中古車新規登録を行うことにより公道走行が可能となりますので、展示車両を一時抹消登録する事は理に適っていますよね。永久抹消登録は車を解体して車を永久的に抹消すること
永久抹消登録を行うと、今後自動車として再登録をして公道を走行する事が出来なくなります。 一時的な抹消登録とは違い、永久に自動車としてあった登録を抹消しますので、自動車としての再登録が不可となります。 年式が古い車やかなり走行している車、また故障や事故をしている車等、中古車の売買市場で自動車としての価値が無くなった車は、自動車の解体をしてから永久抹消登録を行います。 例えば年式が割りと新しい事故車の場合、その修理費用が中古車市場の売買価格を上回るほどかかるのであれば解体されます。 逆に中古車市場の売買価格よりも修理費が下回るのであれば、解体されずに補修や修理が行われることもあります。 自動車は多くの部分が鉄で出来ていますので、自動車としての価値が無くなったとしても「鉄」としての価値があります。 車輌によっては、自動車としての価値よりも鉄としての価値が高くなるものもあります。このような車はもちろん最終的に永久抹消登録がなされます。 また、工業製品である自動車は2~3万個の部品によって構成されています。年式が新しい車や人気車種で永久抹消登録され解体された車は、この部品一つ一つに価値があり、中古部品として流通します。永久抹消のメリット
永久抹消登録を行う場合のメリットは以下になります。メリット
・自動車税、自賠責保険の還付金が受け取れる
・自動車重量税の還付金を受け取れる
・自動車の保管場所が不要となる
自動車税、自賠責保険の還付金が受け取れる
自動車を使えなくするという部分では一時抹消登録と全く同じなので、永久抹消登録を行った場合でも、既に納めてある自動車税の還付を受ける事ができます。 また車検が残っている車輌を永久抹消した場合は、支払い済みの自賠責保険金の還付も受ける事ができます。 もちろん還付金は月割り計算なので、1ヶ月以上の過払い期間が残っている必要があります。軽自動車は自動車税の還付対象外です。自動車重量税の還付金を受け取れる
車検期間が残っている自動車の永久抹消登録をすると自動車重量税の還付金を受けとる事ができます。この点は一時抹消登録と大きく異なります。 自動車重量税は一般的に、車検を受験する際に自賠責保険と一緒に車検期間分を納付しますので、いつ納付しているのかなかなかピンとこない税金です。 自動車を解体する事が前提の抹消ですので、自動車としての姿形は無くなります。 この為、自動車重量税の課税対象から外れますので、納付済みの自動車重量税が還付されます。 還付金の計算は月割りで行われますので、こちらも1ヶ月以上の過払い期間が残っている事が条件となります。自動車の保管場所が不要となる
永久抹消登録は、自動車が解体され中古部品や鉄スクラップになりますので、そもそも自動車を保管する場所が不要になります。 再登録する事が前提の一時抹消登録であれば、保管する自動車の場所や、自動車自体への損傷や故障にも気をつける必要がありますが、自動車を解体すればこれも不要となります。永久抹消のデメリット
永久抹消のデメリットは以下になります。デメリット
・解体してからの申請となる
・自動車として再登録が不可となる
解体してからの申請となる
永久抹消登録は、自動車を解体する事が前提条件となっています。 つまり解体してからでないと、申請をすることができません。 例えば自動車税の課税を避けるため年度末の3月末に業者に持ち込んでも、繁忙期のため、場合によっては解体が4月になる可能性もあります。その場合は永久抹消の申請も4月以降しかできないため課税されてしまいます。自動車として再登録が不可となる
永久抹消登録を行った場合は、再度自動車として新規登録する事は基本的に不可となります。 この点は一時抹消登録と異なります。解体を行うため、自動車としての価値は全く無くなります。 もし永久抹消登録を行った自動車を、再度新規登録しようとすれば、全く新しい自動車を登録する程度の労力を要します。 このように、永久抹消登録は自動車としは再利用が難しく、自動車としての価値がなくなった場合に行われます。自動車を解体してスクラップにする。正に「廃車」のイメージ通りの手続きかもしれません。 永久抹消登録は、自動車の終着点といえる自動車解体業者が行っています。まとめ : 一時抹消登録と永久抹消登録の違いは再登録できるかできないか
廃車とは切っても切り離せない抹消登録。このように抹消登録には大きく「一時抹消登録」と「永久抹消登録」があります。 大きな違いは「再登録できるかできないか」で、今後乗る予定はあるけど維持費を抑えたいのであれば一時抹消登録を選びましょう。 事故や経年劣化などで車が故障し、新しい車に乗り換えを検討しているような方は永久抹消を選びましょう。 どちらの抹消登録にもメリットデメリットがあり、廃車にする自動車の状態や程度、状況によってどちらかの抹消登録が行われます。 ご自身で一時抹消や永久抹消などの廃車を行いたい場合は以下を参考にしてください。 関連記事:永久抹消の必要書類を廃車の方法別にわかりやすく解説 関連記事:廃車手続きを陸運局で行う方法|注意点や廃車を楽にする方法も解説
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