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タイミングベルトが切れるとエンジンが正常に動かない
タイミングベルトは劣化しにくいゴムで出来たベルトのことで、これが切れるとエンジンを正常に動かすことができなくなってしまいます。 実は自動車のエンジンにはいくつかのベルトが使われていて、その代表格がタイミングベルトになります。エンジンを適切に回転させる役割
タイミングベルトはエンジンを適切に回転させるという役割をもっています。ガソリンエンジン・ディーゼルエンジン問わず、エンジンは- 空気と燃料をエンジン内部に吸い込む
- エンジン内部で点火・爆発
- 燃焼後の空気を排気
タイミングベルトが切れても目視できないために確認しずらい
自動車のボンネットを開け回転するエンジンを見ると、エンジンと一緒に回転しているゴムのベルトが確認できると思います。実はこれ、タイミングベルトではないんです。エンジンの外側で回転しているので外ベルトとも呼ばれるベルトで、発電機やエアコンコンプレッサーを回転させています。 ではタイミングベルトはどこにあるのでしょうか? <p”>タイミングベルトはエンジン内部(側面)で回転している為に、実はボンネットから目視出来ない構造になっているんです。 そのため、ご自身でセルフチェックを行い、タイミングベルトが切れる前に交換するなどはできないのです。 ですから、タイミングベルトの劣化が不安な方は整備工場に持っていき、点検してもらいましょう。タイミングベルトはゴム製なので切れてしまうことは避けられない
タイミングベルトはエンジン内部にあり経年劣化がしにくく、外ベルトよりも高耐久素材のゴムで作られている為、劣化はしにくいものの、プーリーと呼ばれる滑車に引っ掛かり回転していますので、摩擦により少しづつ摩耗劣化していきます。 エンジンは一般走行で普通車の場合、1分間に2000回転程度、軽自動車の場合は3000~4000回転していますので、タイミングベルトには常時結構な負荷がかかっています。タイミングベルトの交換時期
エンジンにとってかなり貢献度の高いタイミングベルトですが、摩耗劣化は避けて通れない道です。ではその交換のタイミングはいつ頃なのでしょうか。10年または10万km走行でで交換
ガソリンエンジン・ディーゼルエンジン問わず、ほとんどの国産車のタイミングベルトは新車から10年を経過した時、もしくは10万kmを走行した時のどちらか早い方とされています。 メーカーや車種を問わずほぼ一律に10年10万kmの交換基準が採用されているところをみると、やはりこのあたりがベルトのゴムの物理的な限界と考えるべきでしょうか。 ただ、エンジンの外側にむき出しの外ベルトとは違い、タイミングベルトはエンジン内部で保護されていますので、そのぶん経年による劣化速度は遅く、交換基準は10万km走行時と考える方が多いようです。タイミングベルトの交換時期は車種によって大きく異なる
エンジンが1回転すると共にタイミングベルトも1回転します。そのため、回転数が多くなる車種やタイミングベルトに負荷がかかる構造のエンジンを搭載した車種は、一般的な10年10万kmの交換よりも早めに交換時期が設定されています。 排気量が少なくエンジン回転数が高い軽自動車でも基本的には10年10万kmが交換の目安ですが、中でもスポーツタイプの軽自動車はエンジンが高回転で回り安い為、実際には10万km走行に満たない5万km走行程度で交換される事もよくあります。 またフェラーリに代表されるハイパフォーマンスカーと呼ばれるスポーツカーは、2万km走行時や4万km走行時でタイミングベルト交換が推奨されています。ハイパフォーマンスカーと呼ばれるだけあって、そのエンジンのタイミングベルトはかなり過酷な負担を強いられているのです。 他にもチューニングよってエンジン出力を上げた場合や、サーキット等でレーシング走行を行っている場合は、過度にエンジンに負担がかかっていますので、メーカー指定の交換時期よりもかなり早めの交換が必要となります。タイミングベルトを交換しないで走行すると起きる3つの症状
ゴムで出来ているが故に避けられない摩耗劣化。劣化すれば交換すればいいのですが、では劣化したタイミングベルトを交換せずにそのまま自動車に乗り続けた場合、どのようなリスクがあるかをご存知でしょうか? 結論から言いますと、最悪の場合はエンジンが起動しなくなり車が走らなくなります。タイミングベルトはゴム製のために切れてしまうと元には戻りません。 走行中に車が走らなくなるのは面倒だけでなく、後続車からの追突もあるので危険です。 今乗っている車が10年、もしくは10万km以上走っている場合は、これから紹介する「タイミングベルトを交換しないで走行すると起きる3つの症状」を参考にしてください。1.エンジンから異音
タイミングベルトの内側にはギザギザの形状をした歯があり、これがプーリーと呼ばれる歯車の歯に引っ掛かり回転しています。劣化によりタイミングベルトのギザギザの歯が無くなってしまうと、プーリーの歯にうまく引っ掛からなくなり滑ってしまうので、異音や振動の発生原因になります。 またゴムであるが故にベルトが劣化により伸びてしまう事があります。このベルトの伸びがゴムの緩みを生じさせ、プーリーを回転させる事が出来なくなります。この現象も異音や振動を引き起こす原因となります。 この段階ではまだエンジンは回転できます。2.エンジンの出力低下
タイミングベルトの歯飛びにより、正常なタイミングでプーリーを回転させる事が出来なくなると、エンジンが正常に回転しなくなります。この結果、あらゆるタイミングが微妙にずれてきますので、正常な燃料の燃焼が出来ずにエンジン出力が低下します。 更に燃料の不完全燃焼により基準値を上回る排ガスが排出され、車検合格基準に適合しなくなります。 この段階でもエンジンは回転できます。3.走行中にエンジンストップ
タイミングベルトの劣化摩耗が進行すると、最終的にはベルトが断裂します。エンジン回転中にタイミングベルトが断裂すると、エンジンは正常なタイミングで回転する事が出来なくなりエンジンがストップします。 もし自動車が動いていないアイドリング中にエンジンがストップするだけならそれほどの「危険」はないでしょう。 ただしタイミングベルトの断裂はほとんどの場合、エンジンへの負担がかかる走行中に起きます。 走行中にエンジンがストップすると、パワステも利かなくなり今まで片手で軽々と回せていたハンドルがほとんど動かない程に重たくなります。これは走行中にほぼ曲がれない状態だと言えますので、高速走行時にエンジンがストップすると命の危険さえもあります。 もちろんエンジンの再始動はその時点で100%不可能なので、運よく無傷で停車出来たとしても、道のど真ん中で全く身動きできなくなるというかなり悲惨な状況に追い込まれてしまいます。エンジン内部へのダメージ
エンジン回転中にタイミングベルトが断裂すると、ほとんどの場合エンジン内部にダメージが残ってしまいます。 タイミングがずれてエンジンが回転してしまう事により、本来ぶつかるべきではないプラグとシリンダーヘッドがエンジン内部で衝突を繰り返し大きなダメージを負います。 こうなると、一旦エンジン自体をバラバラに分解しダメージを受けた部品を一点一点交換するオーバーホールという作業が必要になり、非常に高額な修理費用を要します。これにより多くの車両は修理をせずに廃車の道を選択する事になるでしょう。 タイミングベルト断裂後にタイミングベルトを交換しようとしても時既に遅し。 タイミングベルトが切れる前に、交換or廃車を検討しましょう。
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タイミングベルトの交換費用を普通車・軽自動車に分けて解説
軽自動車・普通車問わず一般的な国産車の場合、10年10万kmキロ走行時がタイミングベルトの交換時期とされていますので、実際にタイミングベルトを交換した方は少ないかもしれません。 普通車と軽自動車ではタイミングベルトの交換費用が異なります。部品代 | 工賃 | |
普通車 | 3,000〜5,000円 | 20,000円〜30,000円 |
軽自動車 | 3,000〜5,000円 | 30,000円〜100,000円 |
タイミングベルトの交換工賃が高額な理由はエンジンの着脱
エンジン外部にむき出しになっている外ベルトとは違い、タイミングベルトはエンジン内部でしっかりと保護されていますので、その取り外しにかなりの手間がかかり簡単に取り外せない構造になっています。この為、タイミングベルト交換工賃は一般的に2~3万円程度は必須となっています。 中には、エンジンの着脱だけで5時間以上かかる場合があり、複雑な構造の車種は10万円を超えることもあります。 そこに、タイミングベルトの交換費用や、後ほど紹介する「一緒に交換しておきたい部品」も加えると、合計で15万円ほどかかるでしょう。 また、構造が特殊で取り外しに特殊工具を要するスバルのエンジン等ではさらに工賃が10万円程度と高額になる事もあり、更にフェラーリ等のハイパフォーマンスカーではエンジン自体を一度車体から取り外さないとタイミングベルトの交換ができないものもあります。 <p”>このようなハイパフォーマンスカーは、交換工賃だけで100万円近くになります。一緒に交換しておきたい部品
タイミングベルトを交換する場合、その他の部品を取り外し作業を行いますので、取り外した部品もついでに新品に交換する事があります。これは10年10万kmを経過した自動車はタイミングベルトだけではなく、その他の部品も劣化していることは原因です。 代表的な部品は、- ウォーターポンプ
- アイドラプーリー
ウォーターポンプ
エンジンを冷却される冷却水を循環せているポンプの事です。構造上タイミングベルト交換時に取り外す事が多いため、タイミングベルト交換と共に交換する代表格です。エンジンにとっても重要な部品なのでこちらも10万km走行程度では交換しておきたい部品ですね。 関連記事:ウォーターポンプを交換費用は高額?交換か乗り換えかベストな対処法を解説アイドラプーリー
タイミングベルトはエンジン内部で多くのプーリー(歯車)を回転させる役目を担っていますが、その中でもアイドラプーリーと呼ばれる部品は交換が必須といっても過言ではありません。 このプーリーはタイミングベルトの張りの強さを調整する役目を負っていますので、タイミングベルトと同程度の劣化具合だと考えるといいですね。タイミングベルトは交換か廃車ならどちらがオススメ?
10年10万kmのタイミングベルト交換の時期が到来!ではその時に交換するべきなのか、廃車にするべきなのか。非常に悩みどころではありますが、実は多くの場合に廃車という選択肢がベストになります。具体的にその理由を探ってみたいと思います。交換費用は高額!年式の古い車は廃車がベスト
タイミングベルトは10年10万kmという交換時期がほとんどですが、実はこの10年10万kmというのは車の大きな節目とも言え、タイミングベルトだけではなく、多くの消耗部品でも交換の時期を迎えます。 前述したウォーターポンプやアイドラプーリーの他にも、交換を推奨される部品は多岐にわたります。 実際に自動車ディーラーでタイミングベルト交換の見積もりを取ると、その他の交換部品の多さとその高額さに驚かされる事と思います。もちろん次の10年間10万kmを走行するという前提で安全に走行する為の交換部品なので止むを得ないところです。 更に車検等で入庫した時についでにタイミングベルト交換を行う事も多く、車検費用とタイミングベルト交換費用を併せるとほとんどの車種で数十万円単位の見積もりになりまう。 余程の愛着がある車やプレミアがついている車種でもない限り、年式の古い多走行な車は廃車をオススメします。 関連記事:車の廃車の費用相場を徹底解説!手続き別で必要な費用も詳しく紹介 関連記事:車検が残っている車を廃車するとお金が戻って来る!重量税還付金とは?ディーラー下取りよりも廃車専門店の方が高く売れる
年間1万kmを走行しても10万km走行まで10年間かかります。年間数万kmを走行する一部のヘビーユーザー以外、実際にタイミングベルト交換を検討しているユーザーのほとんどの愛車は、かなり年式が古くなっている事と思います。タイミングベルトを交換すると、取り敢えずまた向こう10年10万kmは走行が可能となります。 ただし、車が古くなると税額が上がる日本の自動車税制。これに加えて高年式多走行車は経年劣化による交換部品が増え、故障修理も徐々に増えてきます。新車からの10年10万kmとそれ以降の10年10万kmでは、その自動車の「維持費」が全く異なると言っても過言ではありません。 エコカー減税が適用される昨今の新型車は特に税制面で優遇されており、維持費も格段に下がりますので、タイミングベルトを交換して次の10年10万kmに備えるよりも、維持費の安いエコカーへの乗り換えがベストだと言えます。 関連記事:ハイブリット車は税金はお得?ガソリン車との税金を比較表で解説! とは言っても、ディーラーで「今乗っている車を下取りしますよ」という甘いささやきには気をつけなければなりません。なぜなら、ディーラーの下取りは状態のいい多走行車でも1万円以下で下取りするなど、自社の利益を一番に考えているからです。 そのまま下取りしてもらった方が楽ではありますが、廃車の買取専門店に引き取りを依頼した方が高額で買い取ってもらえる可能性が高いです。ディーラーが1万円の下取りを提示してきた場合は、廃車買取専門店にも見積もりを依頼してみましょう。 関連記事:下取りか廃車か一番お得に車を手放す方法!シーン別に詳しく解説
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タイミングベルトが切れたら状況別に交換か廃車を検討しよう
タイミングベルトは、エンジンの吸気・点火・排気をタイミングよくコントロールし、適切なエンジン回転を司る非常に重要な部品なんですね。ただタイミングベルトはエンジン内部にありますので、ボンネットを開けても劣化具合が分かりません。 この為、交換推奨時期の10年経過10万kmキロ走行時での交換が必須とも言えます。 ただしその交換工賃が高額になる為、交換するかどうかが悩みどころです。もし交換をすればまた10年10万kmキロは乗ることが出来ますが、やはりネックは高額になる維持費です。 こういった場合は、古くなった自動車に高額な交換費用と高額な維持費をかけるよりも断然廃車がオススメです。 また、- 走行中にタイミングベルトが切れた
- 車検時にタイミングベルトを交換した方がいいと言われた
- 整備点検に行ったらタイミングベルトが切れかかっていると言われた
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