普通車の自動車税はエンジン排気量によって税額が決められていますが、最近販売台数が増加傾向にある排気量ゼロの電気自動車はどうなるのでしょうか。
排気量ゼロの電気自動車は、実は排気量が1リットル以下の場合の29,500円が課税されています。更にガソリンエンジンに比べ航続距離は少ないものの、非常にエコでエネルギー効率の良い電気自動車はメーカー各社ラインナップが増えてきていますが、大型の電気自動車でも小型の電気自動車でも一律に税額が29,500円となっています。
車検代
乗用車に乗っていると訪れる二年に一度の憂鬱、それが車検費用の支払いではないでしょうか。
乗用タイプ(3ナンバー・5ナンバー)の場合は軽自動車・普通車問わずに新車の場合は初回のみ3年間、それ以降は2年間の車検期間となります。日本国内の公道を走行するには、この自動車検査(車検)に合格している必要がありますので、車検期限切れの1カ月前から車検を受験する事になります。これが所謂「車検」制度の概要です。
軽自動車、普通車問わずに自動車を所有していると避けては通れないのが車検ですよね。それだけで数万円の出費、中には数十万円の出費になるものもあります。多くの方はかかった費用の総額だけを見て、実は何にどれだけかかったのか明細部分を把握されていないのではないでしょうか。まずは車検代の内訳を考えてみましょう。
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 受験印紙代
- 整備費用
車検費用は大きく上記の4項目に分かれます。1~3については車検受験に必須となりますが、もし自分で整備を行い自分で車検を受験すれば4の項目については不要になります。これはユーザー車検の項目で後述します。
では項目別にその具体的な費用をみていきましょう。
自動車重量税
自動車税は毎年春先に納税の通知書が届く為お馴染みな感じがしますが、
自動車重量税も車検受験の際に車検期間分を納める実は身近な税金です。車検費用に含まれているので実はいつ支払っているのか分かりにくい税金でもありますよね。この税額は自動車の重量によって決められており、またエコカー減税によって車種毎にかなりの差異があります。
軽自動車
2年自家用エコカー減税適用 |
免税0円 |
50%減2,500円 |
エコカー5,000円 |
2年自家用エコカー減税適用無し |
6,600円 |
13年経過8,200円 |
18年経過8,800円 |
2年事業用エコカー減税適用 |
免税0円 |
50%減2,500円 |
エコカー5,000円 |
2年事業用エコカー減税適用無し |
5,200円 |
13年経過5,400円 |
18年経過5,600円 |
自動車税と同じく軽自動車の自動車重量税は車種に違いは無く基本的には一律で課税されています。また自動車重量税にも重課措置(新車登録から13年経過時18年経過時)があります。ただエコカー減税は自動車税とは違い、新車登録から基本的には廃車にするまでずっと適用されることになります。この部分については車種による性能差や装備にの差によって適用されるエコカー減税額が変わってきます。比較対象用に事業用車の重量税も記載しましたが、ここでも若干ではありますが
事業用車の税制が優遇されている事が分かります。
エコカー減税の無い軽自動車の車検時に支払う重量税は6,600円です。
アイドリングストップ機能がついたエコカー対象の軽自動車が車検時に支払う重量税は5,000円です。
軽自動車の重量税はこの2パターンが最も多いと言えます。
普通自動車
2年自家用エコカー減税適用
0.5t以下 |
免税0円 |
50%減2,500円 |
エコカー5,000円 |
~1t |
免税0円 |
50%減5,000円 |
エコカー10,000円 |
~1.5t |
免税0円 |
50%減7,500円 |
エコカー15,000円 |
~2t |
免税0円 |
50%減10,000円 |
エコカー20,000円 |
~2.5t |
免税0円 |
50%減12,500円 |
エコカー25,000円 |
~3t |
免税0円 |
50%減15,000円 |
エコカー30,000円 |
2年自家用エコカー減税適用なし
0.5t以下 |
8,200円 |
13年経過11,400円 |
18年経過12,600円 |
~1t |
16,400円 |
13年経過22,800円 |
18年経過25,200円 |
~1.5t |
24,600円 |
13年経過34,200円 |
18年経過37,800円 |
~2t |
32,800円 |
13年経過45,600円 |
18年経過50,400円 |
~2.5t |
41,000円 |
13年経過57,000円 |
18年経過63,000円 |
~3t |
49,200円 |
13年経過68,400円 |
18年経過75,600円 |
普通車の自動車重量税は0.5t毎に自動車の重量によって税額が定められています。もちろん新車登録から13年経過時18年経過時の重課措置があります。エコカー減税も軽自動車と同様に、その自動車の性能や装備によって適用されるか否かが決まっています。
上記に記載のある重量税は、自家用の乗用タイプの2年継続車検時に支払う重量税額です。商用タイプの1年車検時の場合や自家用ではなく事業用の場合の税額等、かなり細かく定められています。自分の愛車の重量税を調べる場合は、
日本自動車整備振興会HP
の重量税計算ツールを使って調べると正確に税額が把握できるでしょう。
上記記載の乗用タイプの2年継続車検時の重量税の税額は、2年分の税額なので、毎年課税の自動車税に比べると割安に感じてしまいます。ただそもそもの税額が高い分、
軽自動車よりもかなりエコカー減税の恩恵が大きいのも特徴ですね。
例えばハイブリッドカーで有名なプリウスの場合、重量1.5t迄のエコカーに該当しますので、2年車検時に支払う重量税額は15,000円となります。
自賠責保険料
自賠責保険は「自動車損害賠償責任保険」の略称で、自動車損害賠償保障法で全ての車の所有者に加入が義務付けられています。自動車には必ず加入しなければならない保険があると漠然と知っていても、いつどれくらいの保険料を支払って加入しているのかを知らない方は意外と多いのではないでしょうか。
それもそのはず、自賠責への加入と保険料の支払いも実は車検受験時に支払っているからなんです。また、自賠責保険の保険料は車種による違いは無く、乗用タイプであれば、軽自動車と普通車の違いがあるだけで一律の金額となっています。
自家用乗用車24カ月分・・・25,830円
軽自動車24か月分・・・25,070円
自賠責保険は車検期間分加入する事が一般的で、乗用車の場合は車検受験時に24カ月分の保険料を支払います。自動車に課税される税金では軽自動車の優遇ぶりが目立ちますが、自賠責保険料に関しては普通車の軽自動車の保険料の差額は1,000円未満と、かなり均衡しているのが面白いポイントですね。
これは自賠責保険の補償範囲が対人補償に限られているからこその保険料設定だと言えます。
受験印紙代
自動車検査は自動車の管理を行う陸運局と軽自動車検査協会で行われています。陸運局から指定を受けた工場は「指定工場」と呼ばれ、指定工場でも自動車検査を行う事が出来ます。新車販売店に併設されている工場の多くは指定工場になっていて、きちんとした設備を有し自動車検査が行われています。
自動車の検査自体は指定工場でも可能ですが、最終的には自動車の管理を行う陸運局や軽自動車検査協会に検査内容を報告して、車検期間の更新を行います。
後述しますが、これにより自分で車検を受験する場合でも、自動車販売店等の自動車関連業者が車検を受験する場合でも、車検受験の申請手数料が必要になります。車検受験に必要な申請手数料は次の通りです。
軽自動車ユーザー車検・・・1,400円
軽自動車指定工場・・・1,100円
普通車5ナンバーユーザー車検・・・1,700円
普通車5ナンバー指定工場・・・1,100円
普通車3ナンバーユーザー車検・・・1,800円
普通車3ナンバーユーザー車検・・・1,200円
車検受験を申請する為の手数料なので、比較的安価に設定されていますね。ここでも軽自動車と普通車の差額は数百円程度になっているのが分かります。
整備費用
自分で車検を受験する場合は自分で整備を行う事になりますので、交換部品等さえ購入すれば整備費用は0円です。ただ、自分で現在の自動車を整備出来る方はかなり限られていますよね。また、時間的な制約がありなかなか日常点検も出来ませんよね。もちろんメンテナンスフリー化がどんどん進む自動車では、確かにこまめな日常点検は不要になったかもしれません。
とは言え自動車はオイルやゴム等、かなり多くの消耗部品がありますので、これを定期的に交換する必要はあります。2年に一度の車検のタイミングで全ての消耗品の交換や整備を一度に行う方が実はほとんどではないでしょうか。
また、自動車検査の合格基準に達していないと合格して車検期間を更新出来ませんので、合格基準に達する為の部品交換や整備が必要な場合もあります。
これにより、
日常的にあまり点検整備をしていない自動車、古くなり車検の合格基準に達していない自動車は整備費用が高額になりがちです。
→「古い車の車検はなぜ高い?かかる費用を具体的に考えてみる」
整備費用は車種や状態、更にどこで点検整備を行うかによりかなりの差が生じます。
例えば高級外車ディーラーに高級外車の車検整備を依頼すると、根本的に車検整備の基本料金は高額に設定されていますし、交換部品一つ一つの価格も非常に高額になる為、車検整備費用総額はかなりの値段になります。
反面、昔ながらの町工場に軽自動車の商用タイプの車検整備を依頼すれば、構造は単純で点検の基本料金も安く、交換部品があっても部品代そもそもが安価なので車検整備費用もかなり安くなります。
車検の整備点検費用も基本料金が設定されている事が一般的なので、同じ作業内容でも依頼する先が変われば料金も変わります。
車検依頼先
車検を依頼出来るところは実はいくつかあります。新車を購入した場合は購入先のディーラー、中古車を購入した場合は購入先の販売店に依頼されている方も多いかもしれませんが、車検を専門で行っている業者もあれば、自分で車検を受験する事も出来ます。ここではいくつかある車検の依頼先を紹介します。
その前に。意外と知らない車検の内容をまずはご紹介します。
そもそも車検は陸運局で行われている自動車の検査で、自動車が正常に走行できる状態にあるかを検査します。主な検査項目としては、
- 灯火類(ウインカーやヘッドライト)
- ブレーキ性能
- 足回り(オイル漏れ等)
- 排ガス
- スピードメーター
等があります。故障している自動車が走行するともちろん事故を起こすリスクが増大します。これを未然に防ぎ、自賠責保険への加入と自動車重量税の納税を行う事が車検の主目的です。
陸運局には検査ラインという棟があり、そこで自動車の検査が半自動で行われています。陸運局から指定を受けている指定工場では、陸運局と同じ自動車検査が行える訳です。新車ディーラーや大手の中古車販売店は指定工場を併設しているところが多いと言えます。
「車検費用が高いので、車検はかなり手の込んだ整備と点検を行って始めて検査に合格出来る!」
というイメージが強い方もいると思いますが、メンテナンスフリーがかなり進んでいる最近の国産自動車では、実は何の整備を行わなくてもそのままで車検に通る事がほとんどなんです。
では車検の整備費用はなぜに高額となるのでしょうか?それは車検の基本点検整備費用(24カ月点検等)が高額になり、更にエアコンフィルターやワイパーゴム、エンジンオイルといったいわゆる消耗品を一度に全部交換するからなんですね。
ではこれをふまえた上で車検の依頼先をみていきましょう。
新車ディーラー
新車で自動車を購入した方の多くは、そのままメンテナンスや車検も購入先の新車ディーラーに依頼する事がほとんどなのではないでしょうか。新車購入時に初回の車検受験が安くできるシステムがあるところもあり、これは新車ディーラーの営業努力と言ってもいいかもしれません。
新車ディーラーのほとんどは、大通り沿いの割と広い敷地に販売する店舗と自動車を整備する工場が併設されており、非常に利便性が高いという事です。更に工場のほとんどが陸運局から指定を受けた指定工場なので、点検や整備のクオリティも高く安心して整備を依頼出来ます。陸運局が業務を行っていない土日祝日でも自社工場で車検を行える強味もあります。
反面、車検費用が群を抜いて高いのも新車ディーラーの特徴です。車検費用は前述した通り、自賠責保険や自動車重量税と言った必要経費以外の「整備費用」の部分で差がつきます。
新車ディーラーはやはりこの整備費用が高額になりがちです。
車検整備の基本点検費用や、交換部品のそもそもの部品代も割高な場合が多くなります。
メーカーが指定する交換時期になっている部品は使えるものであっても交換されてしまうので、それも整備費用が高額になる要因の一つです。
2年に一度の車検の整備はある程度お金がかかっても安心できる整備をしたい!というニーズは満たしてもらえるでしょう。
中古車販売店等
新車ディーラー以外にも、中古車を専門に販売している販売店もあります。また車検整備を専門に扱うサービス店もあります。こういった店舗にも車検を依頼する事が出来ます。
自動車の整備を行う整備工場は、その規模や年間の整備台数・設備の状況、また整備のクオリティによって3種類に分けられます。
最も信頼のおける整備工場は「指定工場」と呼ばれている工場です。指定工場は陸運局から「車検の実施」を認められ、陸運局から指定を受けている工場です。
次に「認証工場」は、指定工場のように車検を執り行うことまでは出来ませんが、それに近い設備を整えている工場です。こちらも陸運局の認証を受けています。
最後に特に陸運局に届出を行っていない整備工場です。自動車整備には特に営業許可が不要ですので、小規模に営業を行っている店舗が該当します。
新車ディーラーは概ね「指定工場」を併設している事がほとんどですが、中古車販売店や車検専門店に併設されている工場は、「指定工場」「認証工場」「無指定」の3つに分けられます。
こういったところに車検を依頼すると、もちろん車検整備は行ってくれますが、
余計な部品の交換はせず、使える部品はそのままにしてくれます。また、ある程度の価格交渉にも応じてくれます。しっかりとした整備士を有している場合は、新車ディーラーに依頼するよりも安い金額で安心した整備も受けられます。指定工場を有しないところに車検を依頼すると、整備後に車検を受験する為に陸運局に自動車を持ち込む必要がありますので、土日や祝日は車検が受験できないところが唯一の欠点かもしれませんね。
車検代行
後述しますが、車検は自動車関係の店舗に依頼せずに自分で受験する事が出来ます。これをユーザー車検と呼びますが、この
ユーザー車検を代わりに行ってくれるのが車検代行業者です。
ユーザー車検の基本は整備は自分で行う事です。この為、車検代行業者に依頼しても整備をしてもらえません。ただし、
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 車検受験印紙
- 車検代行費用
だけで車検の受験を依頼する事が出来ます。整備費用が不要になるので、かなり格安で車検を受験する事が出来ます。もし車検の合格基準に達していなければ、その部分について追加で実費で整備をする必要があります。
ユーザー車検
車検は必ず自動車関連業者に依頼しなくても、実は自分でも受験する事が出来ます。これはユーザー車検という制度で、最寄りの陸運局や軽自動車検査協会に事前に車検予約をしておくことで割と簡単に利用する事が出来ます。
ユーザー車検のメリットは何といっても車検費用を最低限で済ませる事が出来る事です。自分で車検を受験するユーザー車検は整備を自分で行う事が基本なので整備費用は不要です。
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 車検受験印紙
の3点のみで車検を受験する事が出来ます。車検受験は平日の限られた時間しか出来ず事前に予約をしておく必要がありますが、制度としてしっかりと整っていますので、
初めての方でも意外と簡単に受験する事が出来ます。
自動車の検査と聞いて非常に難しそうなイメージがありますが、実際には検査ラインという専門の建物でベルトコンベアー式に半自動で検査が行われています。
検査については検査員や補助員が常駐していますので、初めての方でも親切にアシストしてもらえるので非常に安心です。
またメンテナンスフリー化が極端に進んだ現在の自動車は、何の整備もしていなくても意外と普通に車検は合格出来たりします。車検の合格基準は安全に走行できる事なので、その安全基準を下回る事は意外とありません。
ただし、灯火類の球切れや消耗品の劣化等は必ず起こりますので、これが原因で車検に不合格になる場合もあります。こういった場合は
不合格箇所だけ再検査して合格すれば車検合格となりますので、一定期間内にその不合格箇所だけ再受験すれば良い訳です。
一見するとハードルが高そうですがやってみると意外と簡単。そんなユーザー車検は車検代を浮かせる切り札と言えるかもしれません。
車検代最安値はこれ
以上の内容を踏まえたうえで車検代の最安値を考えると、もちろん「ユーザー車検制度を利用して自分で車検を受験する」事になります。例えばエコカー減税が適用される軽自動車で、自動車重量税が免税になり、更にユーザー車検を利用して自分で車検を受験した場合が最も車検費用が安くなり、
自動車重量税・・・0円(免税)
自賠責保険料・・・25,070円(24カ月分)
車検受験手数料・・・1,400円
計・・・
26,470円
という驚異的な価格で2年間の車検期間を獲得する事が出来ます。現在の税制では、自動車重量税がエコカー減税の適用で免税になるのは最初の車検の時に限ってなので、この車検費用はその後継続はしません。ただ2回目の車検の時に課税される自動車重量税も5,000円程度なので、これを追加しても31,470円也!
軽自動車は車検の際ににも非常に優遇されており維持費が安くなることが分かりますね。
自動車保険
車検受験時に強制的に加入が必要な自賠責保険は対人補償に特化した保険です。
自賠責保険はでカバーしきれない対物補償や人身傷害、車両補償等を保証してくれるのが自動車保険です。自動車保険は任意で加入する保険なので、加入しなくとも自動車の公道走行は可能です。ただ、実際には自動車所有者の加入率は90%を超えており、もはや加入必須と言っても過言ではありません。
それもそのはず、自動車事故での賠償額は驚く程高額になる場合が多く、万が一相手を死亡させてしまった場合、賠償金は数億円になることもあります。またガードレールや電柱のような物や相手の自動車を壊してしまった場合も賠償金は数百万円単位になる事もしばしば。賠償金は簡単に支払う事が出来ない金額になりやすく、もちろん自賠責保険では全く不足してしまいます。
このようにもはや必須ともいえる自動車保険ですが、
自動車の維持費としては割と大きな負担になっているのではないでしょうか。
今回はまず自動車保険の加入先別の特徴と、自動車保険の見直しポイントをご紹介していきたいと思います。
自動車保険加入先5選
自動車販売店
自動車保険を取り扱う損害保険会社は代理店制度を導入しており、自動車保険への加入の申し込みは代理店を通して行う事が一般的です。そして損害保険会社の代理店になっているのは、自動車の販売を行う新車ディーラーや中古車販売店がほとんどです。自動車保険は自動車を購入した場合に必要なので、かなり合理的だと言えます。このように、自動車を購入した際にその販売店で自動車保険に加入する流れが構築されていますので、実際に自動車保険に加入されている方の圧倒的多くは実は自動車購入時の販売店ではないでしょうか。
代理店を通して自動車保険に加入するメリットとしては、
自動車のプロから自動車保険の内容についてベストな提案を受けられる事です。また加入時や加入後の煩わしい手続きに関してもその都度代理店が行ってくれますので安心です。また万が一の事故の際にも代理店が実務的な手続きを行ってくれますし、また自動車販売店自体が代理店の場合は、事故修理も一任出来ますので、事故後の煩わしい手続きは皆無と言っても過言ではありません。
反面、
代理店手数料が保険料に上乗せされているので保険料はネット保険等に比べると割高になっている点は否めませんね。
ネット保険
代理店制度を導入する既存の損害保険会社に対し、一切代理店を持たずにインターネットから直接加入申し込みが出来るネット型自動車保険があります。
代理店形式で募集を行う既存の大手損保会社も子会社やグループ会社等でネット自動車保険に参入しており、現在では10社以上のネット自動車保険会社があります。
ネット自動車保険のメリットは何と言っても保険料の安さにあります。インターネットから直接加入申し込みを行う事で、代理店手数料も上乗せされる事無く、純粋にその分保険料の安さに還元されています。各社最低でもインターネット割引が1万円程度は設定されていますので、既存の代理店を通した自動車保険に加入している方が、全く同じ保険内容でネット保険に加入すると、それだけで年間1万円程度は保険料が確実に安くなります。自動車保険の見直しは、年間の自動車の維持費の節約には絶大な効果を発揮します。また加入手続きも簡素化されており、ほとんどのネット保険はスマートフォンがあればパソコンが無くても簡単に加入出来ます。契約後の保険内容の変更や確認もスマートフォンからいつでも簡単に出来るので、こういった利便性の高さも魅力の一つですね。
ただ、保険料が劇的に安くなりスマートフォン利用で利便性が向上する反面、
全ての手続きを自分でする必要がありますので、最低限の保険知識は必要です。今まで代理店に自動車保険の事は全て任せていた方は、意外と保険知識があまりないかもしれません。取っ付きにくい部分はありますが、意外と簡単な内容の自動車保険。後学の為に少し勉強してみれば保険料は劇的に安くなります。
更にネット保険では支払い方法の選択肢が限られているところも注意点です。代理店形式で自動車保険に加入すると、支払い方法は「口座振替」「コンビニ払い」「カード払い」等から選択可能ですが、ネット保険の場合はほぼ「カード払い」に限定されてしまいます。現金払いをメインにしてクレジットカードを所有されていない方は、新たにクレジットカードを作成する必要があります。過去のクレジットヒストリーが悪くクレジットカードを所有していない、または
クレジットカードの審査が通らない方にとっては、ネット保険は実は融通が利かない保険だと言えるかもしれません。
勤務先(大口団体割引)
例えばスーパーやネット通販でも、大量に同じ商品を購入する事によって一つあたりの金額が安くなる料金設定をしている販売店をよく見かけます。自動車保険もこれと同じように、
一人で加入するよりも団体で加入した方が割安となる大口団体割引という制度があります。
一般的にこの大口団体割引の対象となっているのは、従業員数のかなり多い日本でも有数の大手企業や公務員のみになります。かなりの大人数の会社毎や組合毎に団体で自動車保険に加入することによって割引が適用される訳です。保険料の割引率は加入する団体の人数によって決められていますので、人数が多ければ多いほど割引率は上がり、最大で30%程度にのぼる場合もあります。ネット保険とは違い、基本的に代理店経由で保険に加入しますので、ネット保険のような煩わしい手続きもなく
驚異的な割引が適用されるところは非常に魅力的です。
ただし加入するにはこういった大口団体割引が適用される
超大手企業に勤務している事が条件となりますので、誰しも簡単に加入が出来ないのがかなりネックです。
知人親族
知り合いや友人、または親や兄弟といった親族が保険関係の仕事をしている場合に、取り敢えずそこを通して自動車保険に加入する方も割と多いかもしれませんね。基本的には代理店経由で加入する事となるので、実は保険料に関しては安くありません。こういった場合は保険内容も保険料も完全にお任せで加入する事が多いかもしれませんね。その反面、知人や親族を信用して加入している側面が非常に大きいので、加入後は最も安心できると言えます。事故時の対応や保険内容の見直しや更新等、事細かに提案してもらえるでしょう。
共済組合
「保険」に限りなく近いものに「共済」があります。
共済は特定の地域や職業などの組合員を対象に相互補助を目的に協同組合などが運営しており、保険との最大の違いは「非営利」での運営となっているところです。この為、共済の運営により利益がでた場合は、割戻金(配当金)がある共済もあります。
共済を扱う団体で有名なところは、JA(JA共済)や全労済があります。共済に加入するにはまず団体の組合員になる必要がありますので、少額ではありますが組合加入金を支払う必要があります。この加入金は退会時に返金される事がほとんです。
自動車保険では等級の最大が20等級ですが、全労済には最大22等級まで存在します。
共済のメリットとしてはやはり非営利に運営されているので、保険料が保険に比べると割安になっています。そこからさらに割戻金(配当金)があれば、年間の保険料はかなり割安になります。
反面、最大等級になったとしても特定の共済の等級は自動車保険に引き継げない為、融通が利かない側面もあります。また自動車保険では当たり前の手厚い無料ロードサービスが、共済の無料サービスは非常に限られており、かなりの範囲でロードサービスが有料となります。更に小規模共済は特に万が一の事故時の事故対応はスムーズと言えずに、この点も「保険」に劣ると考えておいてもいいでしょう。
自動車保険の見直しポイント
続いて自動車保険内容の見直しポイントについてご紹介していきます。加入時に少し説明を受けたり自分で調べただけで、後はそのままの同じ保険内容でずっと更新している方がほとんどなのではないでしょうか。見直せば保険料は意外と安くなります。
限定条件
自動車保険の見直しをせずにずっと更新してきた方で最も見直しておきたいポイントはやはり限定条件です。
自動車保険、自動車共済、また保険会社によらず必ずあるのが限定条件です。自動車保険の対象となるドライバーの年齢条件や、本人だけが乗るのか、夫婦で乗るのか、誰が乗っても保険が受けられるようにするのか。
保険料は年齢や保険対象となるドライバーの限定条件を付ける事によりかなり安くなります。
最も分かりやすいのが年齢条件です。18歳から運転免許が取得出来ますが、運転経験の浅い若年層が一般的には事故率が高いのでそれに比例して若年層の保険料は高くなります。年齢の限定条件を付けない全年齢を対象にした保険料が最も高くなります。年齢が上がると、21歳以上や26歳以上、30歳以上といった限定条件を付ける事により大幅に保険料を下げる事が出来ます。保険加入時に20歳だった方が、そのまま限定条件を変えずに30歳を超えていた場合、年齢の限定条件を変更するだけで大幅に保険料が下がるでしょう。
また運転するドライバーが自分だけであれば、
本人限定にするだけでもかなり保険料が安くなります。保険加入時に家族全員が運転しても大丈夫な保険内容(家族限定)になっており、子供が独立して結局今は自分だけしか運転していない場合、家族限定から本人限定にする事で保険料は下がります。
車両保険
自動車保険の保険料をかなり押し上げる要因の一つが車両保険です。車両保険は万が一の事故の際に自分の乗っていた自動車の修理代を保証してくれる優れもの。ただ、保険料がその分かなり高額になってしまいます。
車両保険が保険料を押し上げてしまっている場合、いくつか見直しポイントがあります。まず、
車両保険には「一般」と「限定」の二種類があります。一般車両保険は自損事故でも保険金の支払いが受けられ、限定車両保険は車同士の事故に限って保険金の支払いが受けられます。ここでも限定を付ける事により保険料が下がる訳ですが、
一般車両保険の方は思い切って限定車両保険に切り替えるのも一つの見直しポイント。ある程度運転に慣れてきたり運転技術が向上すると自損事故はかなり減ります。これを一つの契機と捉えて、一般から限定に切り替えるのもいいかもしれません。
次に車両保険価額の見直しです。車両保険価額とはその自動車にかかっている保険金額です。自動車の価値は年々下落していきますので、加入した時の保険価額のままだと、保険を掛け過ぎている状態になっている可能性があります。これは車両保険金はその車両の時価を上限としてしか支払われない為です。
現状の自分の自動車の時価額に見合った保険価額に毎年きちんと見直す事が重要です。
最後に免責金額の設定です。免責金額とは、保険金の支払いが免除される金額の事です。具体的に言うと、例えば事故を起こしてしまい自分の自動車の修理費用が30万円だった場合、免責額が5万円に設定されていると、保険会社から保険金が25万円支払われます。修理費30万円のうち、5万円については保険会社は保険金の支払いを免れます。つまり、シンプルに考えると、
免責金額=実費
と考えておくと良いでしょう。この為、大きな事故を起こして修理費用が高額になってしまったら怖いけど、10万円程度の修理代の出費は覚悟します!という考えに基づき、
車両保険の免責金額を10万円に設定する事により、かなり保険料を下げる事が出来ます。免責金額の設定は保険会社毎に若干異なりますが、3万円や5万円・10万円といったパターンが見受けられます。
また、免責金額の表記方法として0-10万円といったものがあります。これは契約期間中の初回の事故は免責金額0円で、契約期間中の2回目の事故は10万円の免責金額ですという意味です。初回免責金額5万円、2回目以降免責金額10万円の場合は5-10万円と表記されます。
レンタカー特約
最近の自動車保険には最初から事故時にレンタカーが15日間程度借りられる特約が自動付帯されているものもあります。実際に事故を起こした経験がある方はご存知かもしれませんが、事故後から修理完了まで15日程度であればかなり早いと言えます。どんな事故でもやはり修理完了まで15日以上は日数を要してしまう場合がほとんど。このため、レンタカー特約を延長する方が良いのですが、ただ馴染みの自動車ショップがあり無料で代車を借りられる場合はこの限りではありません。
修理期間中に自動車ショップの無料代車を借りる事ができれば、レンタカーを借りる事もありませんのでレンタカー特約は不要だったりします。こういった頼もしいショップがあれば、思い切ってレンタカー特約や代車特約を外してしまいましょう。これだけでも保険料は安くなります。
補償の重複
自動車保険の特約の中には、保険適用の限定条件に関係なく、契約者の同居の家族全員に補償が適用されるものがあります。例えば同居している家族で1台づつ自動車を所有してかつ各々が自動車保険に加入し、
家族全員が適用される特約を各々が付帯していた場合は、特約補償が重複している状態になります。この場合、同居している家族全員に適用される特約は誰か一人の自動車保険に付帯しておけば良いという訳です。
重複する可能性のある特約としては、「弁護士特約」や「個人賠償特約」「ファミリーバイク特約」があげられます。
「弁護士特約」は自動車事故の際に示談交渉等を弁護士に依頼する場合、弁護士費用が保険金で支払われる特約です。
「個人賠償特約」は、自動車事故に関係なく相手のものを壊してしまった時や相手に怪我を負わせてしまった場合に保険金が支払われます。
「ファミリーバイク特約」は、いわゆる原付バイクの運転中の事故が補償される特約です。
これらの特約は自動車保険に気軽に付帯でき、かつ内容的にもニーズの高い特約なので、重複が発生する可能性も高くなります。特に個人賠償特約やファミリーバイク特約は、付帯すると年間で数万円程度保険料が必要なので、万が一重複状態になっている場合は、早急に解消して保険料を少しでも減らしたいところですね。
自動車保険まとめ
自動車保険のオススメはやはり保険料が圧倒的に安くなるネット型保険です。同じ内容の自動車保険であっても、加入する保険会社によりかなり保険料が変わってきますので、
同じ補償内容なら保険料を出来る限り安く抑えるのが自動車の維持費を安く抑える最大のポイントですよね。
ネット型自動車保険は今やスマホがあればパソコンが無くとも簡単に加入申し込みが出来、更に非常に申し込み手続きも簡素化されているので加入のハードルがかなり下がっています。
保険料の支払いが方法は、ほとんどのネット型自動車保険会社でクレジットカード払いに限定されてしまうのが唯一の難点かもしれませんが、昨今のキャッシュレス化によりそれもデメリット感が薄れてきています。もちろん加入や更新の際に自動車保険の知識が増えていくのも良いところですね。
自動車保険の新規加入はもちろんの事、現在つかっている自動車保の等級をそのままで、ネット型自動車保険会社に移行するのも意外と簡単に出来ます。もちろん保険料もかなり安くなりますので、一度自動車保険料の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
燃料代
自動車の維持費を語るうえで欠かせないのがやはり毎月の燃料代ですよね。特に国産車は燃費の良さが販売台数に直結する傾向にある為、各社燃費性能にしのぎを削っている状態で、ユーザーとしては有難い話です。走行距離に比例して上がる燃料費ですが、まずはその燃料の種類からご紹介します。
レギュラーガソリン
日本で走行している自動車の圧倒的多くはこのレギュラーガソリンによって走行しています。すべての軽自動車と排気量2000ccくらいまでの普通車はレギュラーガソリン仕様です。どんなガソリンスタンドでももちろん取り扱っていますし、最も身近な自動車燃料ではないでしょうか。
基本的には輸入される原油価格の変動によってレギュラーガソリンの小売価格も変動しています。産油地の中東情勢が不穏になると、レギュラーガソリン価格も上昇し、投機的なマネーが原油に流れ込み原油価格を押し上げ、それが日本のレギュラーガソリン価格を上昇させる事もあります。レギュラーガソリン販売価格の内、約半分程度はガソリン税という税金になっています。
ハイオクガソリン
レギュラーガソリンに比べ精製純度が高いものがハイオクガソリンです。燃焼効率も高く、排気量2000ccを超える国産自動車や、輸入車はハイオクガソリン仕様になっています。販売価格もレギュラーガソリンに比べると10%程度高く設定されています。いわゆる高級車に入れるイメージが強いハイオクガソリンですね。原材料はレギュラーガソリンと同じなので、
レギュラーガソリンと同様に社会情勢によっても販売価格が上下します。ハイオクガソリンもほとんどのガソリンスタンドで取り扱いのある身近な商品です。
軽油
レギュラーガソリンに比べ精製純度が低いものが軽油です。軽油は何といっても販売価格が安くなっています。これはガソリン税に対して軽油に課税されている軽油引取税が安い事も理由の一つです。軽油はディーゼルエンジン用の燃料です。ガソリンエンジンに比べディーゼルエンジンは構造が単純で、燃費が良く粘り強い回転を生み出します。この為、トラックや商用車等の自動車に多く用いられます。最近ではディーゼルエンジンの燃費性能や排ガス技術の向上により、環境に優しいクリーンディーゼルを搭載した乗用車の販売台数が増加しています。クリーンディーゼルの人気は燃費が良く燃料自体が安い事が最も大きな理由ですね。
電気
日常生活においてはガソリンよりも遥かに身近にあるものが電気ではないでしょうか。現代の社会生活は電気無しでは成り立たないといっても過言ではないですよね。自動車の動力においてはガソリンや軽油を使った内燃機関が主役でしたが、最近の世界的な流れとして電気自動車が普及率が上昇しています。電気自動車はそれ自体が排ガスを全く排出せず非常にクリーンなイメージがあります。搭載されるバッテリー容量の増大に比例して普及率も上昇しています。燃料を給油するのではなく、電気を充電して走るのが電気自動車です。充電はもちろん自宅でも可能です。また高速道路のパーキング等に専用の充電設備があったりと、充電には困らない環境が整備されつつあります。
電気料金は契約するプランにより変動しますが、安い夜間料金を使って充電すると非常に安上がりに自動車の電気を溜める事が出来ます。
LPガス
LPガスはプロパンガスと表記した方が馴染みがあるかもしれません。都市ガスが未整備の地域のガスと言えば大きなボンベに入ったプロパンガスですよね。このプロパンガスでエンジンを回転させているのがLPガス車です。燃料としてのLPガスは、ガソリンスタンドのようなガスステーションで充填が可能です。一般的なガソリンスタンドに比べるとそのステーションの数は圧倒的に少ないのが難点です。しかし、LPガスの最大の魅力はその販売価格にあります。
ガソリン税や軽油引取税に比べ、LPガスに課税される石油ガス税は安く、更にそもそもの販売価格もダントツに安いのがLPガス。レギュラーガソリンの販売価格に比べると約半額程度になります。LPガスエンジンはディーゼルエンジンに比べエンジンの回転に粘りがありませんが、その圧倒的な燃料の安さから、多くは配送用のトラックやタクシー等の業務用の自動車に用いられています。もちろん乗用タイプも販売されていますので、自家用として利用する事も可能です。
水素ガス
水素ガスで動く自動車は、世界で唯一トヨタ自動車から販売されているMIRAIという車種だけです。水素でエンジンを回転させ、排出されるのは水と酸素だけという極めて環境に優しいクリーンな乗り物です。
水素は水素ガスステーションでのみ充填出来ますが、まだまだそのステーションの数が少ない状況です。更に水素ガスの販売価格も高価なので、燃料費の削減という観点ではあまり魅力がないと言えます。
燃料費削減オススメポイント
低燃費運転(安全運転)を心がける
毎月の燃料費削減の最大のポイントは、何といっても低燃費運転を常に心がける事です。
自動車は急発進や急加速、無駄なエンジン回転数を上げエンジンに負荷をかける事が最も燃料を無駄に消費します。このような急発進や急加速をしない低燃費運転、つまり安全運転を心がけるだけでかなりの燃料の節約になります。同じ車種でもその運転の仕方を変えるだけで実はかなり燃費が向上したり低下したりするんです。小さなことからコツコツと。じつはこれが最も燃料費削減への近道だったりします。
ライフスタイルにあった車種
現在ではガソリン車や電気自動車、はたまたディーゼル車やLPガス車水素ガス車等様々な種類の自動車が発売されています。燃費良さに特化しているのはやはり電気自動車やハイブリッド車があげられます。ただしこのような車種は燃料費こそ削減できますが、そもそもの販売価格が同程度のガソリン車に比べはるかに高額になっています。またモーターを回転させる為のバッテリーも、交換となるとかなりの高額になってしまいます。
こういった燃費に特化した車種は年間走行距離が数万キロといったヘビーユーザーの方でしか、燃料費で最初の車両の割高分の「元が取れない」と言ったことが起こり、更に修理代も高くつくといった裏事情もあります。つまり、年間走行距離が数千キロのユーザーは、純粋に燃費の良いだけの高額な車種を購入するよりも、
トータルのコストを考えて多少燃費は悪くとも安めのグレードを購入した方が実は経済的な場合もあります。自分のライフスタイルとよく相談して購入する事が重要です。
点検整備費用消耗品
自動車の維持費の中で最も漠然としているのがやはり点検整備費用や消耗品交換費用ではないでしょうか。ここでは一般的な国産車をイメージし、どのような費用がかかるのかを考えていきたいと思います。
エンジンオイル交換
ガソリン車やディーゼル車は、エンジンを滑らかに回転させる為にエンジン内部にオイルが入れられています。このオイルはエンジンの回転により劣化していきます。また使わなくとも劣化していきますので、エンジンオイルは車種により半年毎や1年毎、3000km走行毎や5000km走行毎での交換が推奨されています。
全くエンジンオイルを交換せずに走行していると、エンジンへのダメージが蓄積されていき、最終的にはエンジン自体が壊れてしまい走行不能になります。
という事で、一般的なガソリン車やディーゼル車を維持する上で最も大切なのがこのエンジンオイルの交換なんです。年間走行距離が少ない方は年間に1度で済みますし、年間走行距離の多い方は年間に数度交換する必要があります。エンジンオイルの交換費用は、使用するオイルにより値段が変わりますし、また車種により入れる量も違いますので一概には言えません。
一般的な軽自動車の場合は、概ね3リットル程度のオイルが使われており、1リットル1000円程度のオイルが標準的だと言えます。排気量の小さい軽自動車はエンジン回転数が常に高いので、特にこまめなオイル交換が必要です。
ワイパーゴム交換
自動車の最も身近な消耗品、それがワイパーゴムです。素材がゴムで出来ており、使っていなくても直射日光にあたるだけで劣化していきます。雨の日に水を綺麗にふき取らなくなってくれば交換のサイン。とっても分かりやすいですね。
ワイパーゴムは1本1000円弱でカー用品ショップに必ず売られています。このあたりは自分でも簡単に交換出来たりします。某高級外車ではワイパーゴムだけで1本1万円を超える事もあります。
法定点検
2年に一度の車検整備に対して、法律で決められているのが1年に一度の12カ月点検(法定点検)です。ただしこの法定点検、車検程強制力はないので点検をしなくとも罰則まではありません。更に認証工場や指定工場といったしっかりとした設備の整った工場でしか受ける事が出来ません。この為、実は多くの方が未実施と言えます。
車種にもよりますが、
一般的な法定点検の点検費用は概ね5000円~10000円程度です。人間で言うところの年一回の健康診断のようなものです。メンテナンスフリー化が進む昨今の自動車ですが、法定点検に関してはしっかりとプロに見てもらい点検・診断してもらった方がベターでしょう。
車検整備
ユーザー車検制度を利用して自分で車検を受験する事は出来ますが、実際には多くの方が販売店等の自動車関連のお店に車検を依頼されているのではないでしょうか。こういった
整備工場を有する販売店等は、一般的には車検を受験する前にしっかりと法定点検&整備を施します。そうです、多くの方は2年に一度の車検整備時に「プロ」に点検整備を依頼してきっちりとしたメンテナンスを行う訳ですね。自動車には1年に一度、2年に一度交換が推奨されている部品もあり、2年に一度の車検整備時に交換が必要な全ての消耗品を交換して、かなり整備費用が高額になる事もしばしば。このあたりの
消耗品は実は交換しなくても走行に支障がないものもあるのですが、やはり交換した方がベターなものばかりなんですね。車検整備費用は丸2年で必要な費用と考えると実は安いのかもしれませんね。
故障・事故修理
自動車は機械であるが故に突発的な故障は避けて通れないいばらの道です。またどれだけ慎重に安全運転を心がけていても、起こるべくして起こるのが自動車事故。こちらが気を付けていても貰い事故というものもあります。故障や修理は予想外のタイミングで突然やってきますので、本当に予想外の出費になります。
メンテナンスフリーがすすむ昨今の自動車ですが、やはり経年劣化により何かしらの箇所が壊れる場合はあたりまえにやってきます。実は故障に関しては、事前の点検では分からない事がほとんど。例えばまめに定期点検を欠かさずに行っていても、点検はあくまでもその時に故障があるかないかの判断を行うだけで、その後の故障リスクに関してはほとんど感知できないのが実情です。一度故障してしまうと、人間の怪我のように自然に完治することはあり得ませんので、診断や部品交換等の処置が必要になります。自動車の部品代はかなり高価なものばかりなので、修理費用はかなり高額になる場合がありますが、
この修理費用を出来るだけ抑える方法としては、交換部品に中古部品を使う事です。新品部品に比べ価格が遥かに安価になっており、修理費用も遥かに安く抑える事が出来ます。廃車本舗は、買い取った廃車を解体してこのような場合に使用する中古部品として流通させています。
事故修理の場合も同じことが言え、出来る限り中古パーツを使う事によってかなり修理費用を抑える事が出来ます。ただ、事故の場合は広範囲に自動車がダメージを受ける事がありますので、出来る限り自動車保険の車両保険を付帯する事がオススメです。保険料こそ上がりますが、万が一の事故の際に修理費用が100万円近くになる事も普通にありますので、この点は出来る限り保険でカバーする方がトータルの自動車の維持費としては安上がりになるでしょう。もらい事故対策として、車両保険は自動車同士の事故のみ適用される「車対車」が保険料も安くオススメです。
点検整備修理費用削減ポイント
点検や整備・修理費用を下げる最大のポイントは、何といっても「良い」整備工場を探す事に尽きます。新車から購入して所有されている方の多くは、購入した自動車ディーラーにこういった点検や整備や修理を依頼されているのではないでしょうか。自動車の新車ディーラーは何といっても安心して自動車の点検や整備や故障修理を依頼出来ます。もちろん専門家ですからね。反面、修理には全て新品部品を使用し、メーカーの規定通りに消耗品を交換します。これにより、整備費用や修理費用がどうしても高額になります。
実は新車ディーラーと同じ事が他の整備工場でも出来るんです。同じ修理をしても基本工賃が安く、更に中古パーツを使用してかなり安く修理が出来る場合があります。とは言えどの修理工場の工賃が安く、質の高い修理をしてくれるかはなかなか分かりにくいものです。そこでオススメの「良い」整備工場探索方法は、インターネットの情報をフルに活用する事です。特にパーツの持ち込み取付を行っている整備工場を紹介するサイト等はかなりオススメ出来ます。パーツ持ち込みの取り付けサービスを行っているという事は、どんなお客さんでもウェルカムで受け入れてくれる整備工場。更にそういったサイトでは交換したパーツの内容や工賃も紹介されている事が多く、工賃の安い高いの判断基準にする事が出来ます。
今後長く付き合えるような整備工場を探す事で、修理費用や整備費用をかなり安くする事が出来ます。
それ以外の維持費
ここでは場合によっては不要な維持費について考えていきます。
駐車場代
日本で自動車を所有する上で切っても切り離せないのが駐車場ですよね。
車庫法という法律が存在しますので、普通車に至ってはまず自動車を保管する駐車場を確保していないと所有する事すら出来ません。
そんな駐車場ですが、自宅に自動車を駐車するスペースがあれば駐車場代はもちろん不要です。ただし、自動車の車庫は1台につき1区画が鉄則。自宅に車庫があっても、既に他の自動車で使用している場合は他の駐車場を確保しなければ自動車は所有できません。もちろん地価の高い大都市圏であれば、なかなか自宅に駐車スペースを確保する事が難しいですよね。
→「都内でのマイカー所有はいくらかかるの?都内の自動車の維持費の額をまとめてみました!」
そんな場合は近隣に駐車場を借りる事になります。車庫法では自動車を使用する本拠地から半径2km圏内で車庫を確保するように定められています。駐車場代はエリアや接道状況によりかなりの開きがあります。実は半径2km圏内の駐車場の賃料であっても高い安いは明確に存在します。似たような条件であれば、もちろん安い方が良いですよね。
安くて条件の良い駐車場を探す一番の方法・・・。
それは「自力で探す」事に尽きます。
駐車場オーナーは、賃貸マンションの様に不動産業者に借主の募集を委託せずに、自分で借主を募集している方も多く存在します。こういった駐車場は賃貸のポータルサイトには紹介されておらず、かつ賃貸条件も良かったりします。ただネットでサクサク簡単に見つけられませんので、自分で現地を歩き回って探すのが実はベストなんです。ただしそんな事をしている時間が無い場合は、グーグルのストリートビューを使って地道に探す方法がオススメです。ストリートビューで確認できるという事は、普通車の走行に支障が少ない道路だと考えられます。また駐車場の募集看板もしっかりと確認出来る場合がほとんどなので、現地に行く手間も省けます。
オートローン
自動車の維持費と言うよりどちらかと言うと取得費であるオートローン。自動車は高額ですので、多くの方が購入の際にオートローンを利用されていると思います。また毎月の返済という性質上、自動車の維持費のカテゴリーとして考えてみたいと思います。
ローンである以上、オートローンにも借入額に対して金利負担があります。借入期間が長いとそれだけで金利負担が増え総返済額も増えます。もちろん借り入れ利率が高ければ高いほど金利負担も必然的に増えてしまいます。この為オートローンは、
出来る限り低い利率で出来る限り借り入れ期間を短くする事が金利負担を減らすポイントになります。
とはいえ、一般的には新車購入時のオートローンの借り入れ利率は一般的に3%~4%程度、中古車購入時の信販系のオートローンは5%から時には10%程度になる場合があります。また借り入れ金利が高いからと言って、単純に返済期間を短くし過ぎると毎月の返済額がかなり高額になってしまいます。一旦借りてしまうと毎月の高額の返済額が家計を圧迫しかねません。
こういった場合、意外と知られていませんが
実はオートローンにも「借り換え」が可能なものがあります。オススメは銀行系の借り換え可能なオートローンです。銀行が取り扱うオートローンは借り入れ利率が最も低く2%を切る場合もあります。借り入れ金額が同じでも、借入利率が変わるだけで毎月の返済額がかなり減ります。インターネットで探せば、全国どこからでも申し込み可能なオートローンに力を入れている地銀がたくさんあります。
もっとも、銀行のオートローンは審査が煩わしく時間がかかるという欠点もありますが、低金利で借り換えが出来れば、それだけで毎月のローン負担も減らせますので一度チャレンジしてみる価値はあるでしょう。
自動車の維持費まとめ
自動車を維持する為には大きく分けると「税金」「保険料」「整備費用」の3つの維持費が必要になります。税金等、額が固定されているものはどれだけ努力しても減額は不可能ですので、もし維持費の安い車種が希望であれば、エコカー減税が適用されそもそも税額が安い軽自動車がオススメです。
→「普通車とはこれだけ違う!軽自動車にかかるリアルな維持費!」
更に軽自動車でも乗用タイプではなく4ナンバーの商用タイプの車種は更に税金が安く設定されているので、最も安く自動車を所有したい場合は一つの選択肢となり得るのではないでしょうか。
また車検費用や整備費用など、実は親身になってくれる整備工場に依頼するだけで今までディーラーに依頼していた同じ作業でもかなり安くなったりします。もちろん自分で交換できる部品は自分で交換すれば、それだけ維持費も削減出来ます。
また自動車保険等は加入する保険会社によって同じ保険内容であっても保険料にかなりの開きが出ますので
、保険料を少しでも安くしたいと考えている方はすぐに保険会社の変更を検討してみると良いでしょう。
→「車の維持費とそれを下げる裏技紹介」
自動車の維持費はただただ漠然と高額になりそうと考えてしまいがちですが、こうしてひとつひとつ詳しくみていくと、結構削減ポイントがある事に気づかされますね。これから自動車を購入予定の方も、既に自動車を所有している方も、無駄なく賢くカーライフを満喫してください。