放置車両を撤去するにはどうしたらいいの?撤去のための手続きまとめ

私有地に所有者が不明瞭な自動車を放置されたからといって、撤去できないわけではありません。長年、放置車両が不法投棄されているのであればこの機会に撤去してみてはどうでしょうか?もしかして、下記のようなことにお悩みであれば、きっと本記事があなたのお役に立つはずです。

  • 長年、ボロボロの自動車が不法投棄されているが、誰にも相談できなくて困っている…。
  • 放置車両の所有者に連絡をとって撤去を依頼したいが、どうしたらいいのかまったく分からない…。
  • 放置車両の撤去方法について具体的な手続きの手順を知りたい!

自分の所有地に放置された車両を撤去したい!」という思いがあっても手続きが意外とめんどうですよね。本記事では、放置車両撤去するには、どうしたら良いのか、具体的な撤去方法について解説していきます。

放置車両撤去の前に警察に連絡を入れておく


私有地に持ち主の分からない自動車が放置されているのであれば、撤去する前に警察に連絡を入れましょう。警察に連絡をすれば、自動車の持ち主について調べてもらうことができます。

警察から持ち主のものへ連絡が入り、放置車両の所有者が自動車を引き取りに来てくれれば、トラブルはすべて解決します。

警察を介入させるメリット

事前に警察を介入させるメリットとして、放置された車両が犯罪と関係していた場合、状況証拠を保管するため放置車両を移動してもらえることがあります。確実ではありませんが、自動車を撤去してもらえる可能性があるので、ぜひ利用していきましょう。

私有地に車両を放置しているという理由で、自動車の所有権を持つ方に承諾を得る前に勝手に廃車手続きをしてしまうと逆に訴えられてしまったり、犯罪の事実をうやむやにしてしまうことにつながるため許可なく撤去してはいけません

なぜ警察は、放置車両を撤去してくれないのか

警察に連絡を入れたからといって、放置車両を撤去してもらえるというわけではありません。なぜなら、警察権の民事紛争に関わるものや、それに類似する事案には、日本の警察官が介入してはいけないという原則があるからです。これを、民事不介入の原則といいます。

そのため、警察に対して、「私有地に放置車両があるので、すぐに撤去してください!」と伝えても、「民事不介入の原則」によって個人間の紛争に立ち入ることはしません

撤去したい放置車両の所有者を調べる


持ち主の分からない放置車両でも相手の所在地を特定する方法があります。放置車両が普通自動車なのか、軽自動車なのかによって、具体的な手続きの方法が異なりますが、基本的に普通自動車でも軽自動車でも放置車両のナンバープレートで持ち主を特定することができます。

放置車両が普通自動車の場合

放置車両が普通自動車なのであれば、陸運支局に問い合わせることで「登録事項証明書」を発行してもらえるため“持ち主の氏名や住所”を特定できます。そのため、放置車両につけられたナンバープレートのナンバー情報を事前にメモしておきましょう。

一点だけ、注意点があります。
自動車の持ち主情報は個人情報に該当するため、陸運支局が確実に開示してくれるとは限りません

しかし、ナンバープレート情報以外にも身分証明書と車の車台番号の下7桁を提示することで、放置車両の持ち主の個人情報を開示してもらえることがあります。

車の車台番号の下7桁が分からない方は、放置車両のボンネットを開けてください。ボンネット内のエンジンルーム部分の奥を確認すると、放置車両の車台番号が打刻されています。

放置車両が軽自動車の場合

軽自動車の持ち主を確認する場合は軽自動車協会に問い合わせてください。問い合わせは陸運局ではないため誤って問い合わせないようにしましょう。

照会にはお近くの軽自動車協会に直接足を運んで頂く必要があります。
窓口にて、「土地の所有者の登記簿謄本」、「放置車両の写真2枚(前後のナンバープレートがそれぞれ確認できるもの)」、「車両を放置されている土地の地図」、「本人の身分証明書のコピー」を提出して頂ければ、軽自動車検査ファイルから情報を閲覧させて頂けます。

普通自動車と軽自動車では、問い合わせ先も必要な情報量も大きく異なりますので気をつけて下さい。

万が一、ナンバープレートが取り外されていたとしても車台番号が分かれば所有者の情報を取得できます。

放置車両撤去の過程を記録しておく


放置車両を撤去する場合、撤去開始日から終了日までの全過程を記録するようにしてください。万が一、相手側が放置車両の撤去後に訴訟を起こした場合、この過程をすべて開示することで訴えられるリスクを最小限に抑えることができます。

たとえ私有地に自動車を放置していたとしても、放置車両の所有権はあくまでも持ち主になるので許可なく処分することはできません。最悪の場合、撤去した自動車の代金を請求されることもあるので正式な手続きを踏んで放置車両を撤去したことを明示できるように準備しておきましょう。

放置車両の所有者に撤去を要求する


陸運支局や軽自動車協会に問い合わせることで、放置車両の持ち主情報が明確になった場合は内容証明郵便を送付することで持ち主に撤去を要求しましょう。

警察が撤去するように命じたとしてもなかなか応じてくれない以上、こちらから撤去に向けて動き出す必要があります。登録事項証明書から放置車両の持ち主情報を特定できれば、内容証明郵便サービスを利用することで撤去を要請したい事実を第3者的な立ち位置で郵便局に証明してもらうことができます。

放置車両の所有者が撤去に応じてくれない場合は?


撤去の依頼が記述された内容証明郵便の送付後もなんら対応をしてもらえない場合は、簡易訴訟を起こします。

裁判所に競売手続きに関する簡易訴訟を起こした結果、勝訴することができれば自動車の所有権を自分に移転できます。これで、完全に放置車両の所有権が自分自身に移転するため、撤去などの手続きを自分の意思で決められます

ただし、現時点で放置車両が資源的価値を持っていなかった場合は競売ができなくなります。競売が取り消しとなってしまったからといって、勝手に廃棄しても良いというわけではありません。この場合、勝訴判決に基づいて明け渡しの強制執行を行います。この明け渡しの強制執行により、放置車両を撤去できるようになります。

車台番号のない持ち主不明の自動車について

自動車を放置した人の中には、後日、撤去に関する請求が来ることを恐れ、ナンバープレートを取り外し、車台番号を削り取っている方がいます。さすがに車台番号まで削り取られていれば、放置車両の持ち主を見つけ出すことができません。

また、車両の持ち主を見つけ出すことができたとしても、具体的な所在が不明で連絡がつかないこともあります。この場合は、車台に直接、「○日までに撤去しなければ、放置車両とみなし処分します。」と貼り紙をして明示してください。

指定した日付までに、放置車両の持ち主が表れなかった場合、業者を呼んで処分してもらいましょう。もちろん、後日訴えられる可能性もあるので、これまでの経緯などをすべて記録に残すようにしてください。

放置車両を廃車買取してもらう


放置車両は、廃車買取業者に廃車手続きを依頼することで、ほとんど手間をかけることなく迅速に撤去することができます。

「廃車買い取り業者なんて利用したことがないから、法的手続きも含めてよく分からない…。」という方でも、廃車買取業者がレッカー代原則無料、複雑な廃車手続きを無料で代行してくれます。そのため、処分費用を支払うことなく放置車両を原則無料で撤去できます。

放置車両に資産価値があり、査定時に高価買取できるようであれば放置車両を撤去することで現金を受け取ることができます。人がいない山やあぜ道などに車両を放置してしまう方の多くは不要になった自動車が買い取ってもらえることを知りません。

自動車を処分するには、必ず処分費用がかかると考えているからです。こんな事実を知ってしまったら、放置車両のほとんどはなくなるでしょう。

一般的な放置車両の処分にかかる費用


放置車両を処分するには、おおよそですが、1万円~2万円程度かかります。あくまでも状態が良ければの話で自動車の状態が悪ければ、それだけ処分費用も高くなってしまいます。たとえば、下記のような状況だと処分費用が高くなります。

  • 窓ガラスが割れており、通常運転では利用できる状態ではない。
  • タイヤがパンクしており、公道を走ることができない。
  • サイドミラーなど、車台パーツがなくなっており、運転できない。
  • 車台のサビが激しく、元のカラーリングもわからなくなっている。
  • 鍵がないため、ドアを開けることができない。
  • 鍵を回してエンジンをかけようとするが、まったくかからない。

このような車を撤去する場合、処分費用として5万円以上請求されることもあります。一方で、廃車買取であれば使用できるパーツはリサイクルしたり、まだ運転可能な自動車であれば転売するため、資源価値が高ければ高いほど良い値段で買い取ってもらえます

まとめ:放置車両の撤去方法

所有地に放置車両があるからといって、すぐに撤去してはいけません。まずは、警察に相談するなどして放置車両が犯罪と関わっていないか、車の持ち主を見つけることができないか相談してみましょう。
所有地に放置されている持ち主の分からない自動車でも、陸運支局や軽自動車協会に問い合わせることで放置車両の持ち主を特定できます。

撤去要請を出した際に対応してもらえないのであれば訴訟手続きを進めて所有権を移転し、廃車買取業者に放置車両の買取を依頼しましょう。

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